・抜け毛を止めたい:フィナステリド もしくは デュタステリド
・発毛も期待したい:守りの薬+ミノキシジル外用
・市販でまずは始めたい:ミノキシジル5%外用
・強い発毛効果を狙う:ミノキシジル内服は未承認なので要注意
「AGA治療に興味はあるけれど、薬の種類が多すぎて違いがわからない…」「副作用が怖くてなかなか受診に踏み切れない…」といった不安を抱えている人は少なくないだろう。
近年は治療薬の選択肢が増え、より自分に合った治療を選べるようになった一方で、薬ごとの特徴やリスクを理解しにくく、ネット上の情報に振り回されてしまうケースも多いのが現状だ。
そこで本記事では、主要なAGA治療薬4種類を取り上げ、期待できる効果と副作用の違いをわかりやすく整理する。さらに、利用シーン別の選び方や入手方法まで解説し、薄毛治療・AGA治療に関するアンケート(インターネット調査で治療経験者に実施、2025年12月5日〜9日、回答122名)の結果も参照しながら、読者がつまずきやすい点を押さえて解説していく。
薄毛の悩みに向き合う第一歩は、正しい知識を身につけることだ。ぜひ最後まで読んで、自分に合った治療法を検討する参考にしてほしい。

この記事の監修者
水野泰孝 医師
グローバルヘルスケアクリニック院長
東京慈恵会医科大学大学院修了、タイ王国マヒドン大学留学(Diploma in Tropical Medicne取得)。
国立国際医療センター厚生労働技官、在ベトナム日本大使館医務官、東京医科大学准教授・同大学病院感染制御部長、 感染症科診療科長などを歴任し2019年より現職。専門は熱帯感染症・性感染症・渡航関連疾患・予防接種など。
所属
グローバルヘルスケアクリニック 院長
略歴
・東京慈恵会医科大学大学院修了
・タイ王国マヒドン大学留学(Diploma in Tropical Medicne取得)
※記事内で紹介するサービス・商品は、監修医師が特定の提供元を推奨・選定したものではありません。医師監修は、一般的な医学情報の確認を目的としています。
この記事の監修者

水野泰孝 医師
グローバルヘルスケアクリニック院長
東京慈恵会医科大学大学院修了、タイ王国マヒドン大学留学(Diploma in Tropical Medicne取得)。
国立国際医療センター厚生労働技官、在ベトナム日本大使館医務官、東京医科大学准教授・同大学病院感染制御部長、 感染症科診療科長などを歴任し2019年より現職。専門は熱帯感染症・性感染症・渡航関連疾患・予防接種など。
所属
グローバルヘルスケアクリニック 院長
略歴
・東京慈恵会医科大学大学院修了
・タイ王国マヒドン大学留学
(Diploma in Tropical Medicne取得)
※記事内で紹介するサービス・商品は、監修医師が特定の提供元を推奨・選定したものではありません。医師監修は、一般的な医学情報の確認を目的としています。
※本記事で紹介する利用者データは、2025年12月5日〜9日に実施した「薄毛治療・AGA治療に関するアンケート」(AGA治療経験者122名を対象/インターネット調査)の結果に基づいています。※自己申告のアンケート結果であり、効果を保証するものではありません
AGA治療薬は「守り」と「攻め」の2種類がある
AGA治療に使われる薬は、大きく分けて「守り」と「攻め」の2つのタイプに分けられる。
「守り」は、薄毛の進行を緩やかにする・食い止めることで抜け毛を減らすというもので、「攻め」は、発毛を促すことが期待されている薬剤だ(※効果には個人差があり、すべての方に効果があるとは限らない)。
これらの治療薬を、患者の状態や希望を考慮して組み合わせながら治療を進めていくことになる。(※診察結果によっては薬が処方されないケースもあり)
AGA治療で使われる主要な薬一覧【内服薬・外用薬】

AGA治療で選ぶべき薬は、現在の頭皮環境や薄毛の進行度、そして「抜け毛を止めたいのか」「発毛も狙いたいのか」といった目的によって変わってくる。ここでは、AGA治療で用いられる代表的な薬を一覧で整理した。
| 目的 | 薬名(成分) | 分類 | 代表的な販売名 |
|---|---|---|---|
| 守り (進行抑制) | フィナステリド | 内服薬 | プロペシア/フィンペシア/フィナロ/フィナステリド錠 |
| デュタステリド | 内服薬 | ザガーロ/アボルブ/デュタステリド錠 | |
| 攻め (発毛促進) | ミノキシジルタブレット | 内服薬 | ロテニン/ミノキシジル錠 |
| ミノキシジル | 外用薬 | リアップ/スカルプD/ミノキシジルローション |
AGA治療で中心になる成分は、フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジルの3つだ。さらに、これらを含むジェネリック(後発薬)も多く、流通名が複数ある点は押さえておきたい。
また調査結果では、処方薬として「フィナステリド」と「ミノキシジル内服薬」がいずれも59.8%と多く、次いで「ミノキシジル外用薬」(30.3%)、「デュタステリド」(13.9%)が続いた。実際の処方は、この4種類が中心になっていると考えられるだろう。
まずはこの4つについて、特徴と選び方のポイントを順に押さえていこう。
【守り】抜け毛を防ぐ内服薬の効果と特徴
AGA治療で「守り」の役割を目的に用いられる成分は主に2つある。どちらも抜け毛や薄毛の原因となるホルモンの働きを抑制し、毛髪の成長サイクルを取り戻す効果を目的に用いられることのある薬だ。
それぞれのAGA治療薬の特徴と、どんな人におすすめなのか解説する。
フィナステリド(プロペシア)の効果と推奨される人

フィナステリドは、5αリダクターゼⅡ型という酵素へ作用する成分だ。この酵素の働きを押さえることで、AGAの原因のひとつと考えられているDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制する働きを持つ。乱れた毛髪サイクルの改善を目的に用いられることがある薬だ。
国内で初めて承認されたAGA治療薬としても知られ、2005年から20年以上にわたっての使用実績がある点がポイントだ。
※出典:厚生労働省 医薬職員局審査管理課「審議結果報告書」
軽度から中程度の薄毛に悩む人に処方されることが多く、M字型に薄毛が進行しているケースにも用いられることがある。
デュタステリド(ザガーロ)の効果と推奨される人

デュタステリドは、5αリダクターゼⅠ型・Ⅱ型という2つの酵素へ作用する成分だ。Ⅱ型のみへの作用だったフィナステリドと比べて、作用の範囲が広い点が特徴である。この作用の広さから、M字型の薄毛(生え際のお悩み)はもちろん、頭頂部から進行するタイプの薄毛に対しても処方される傾向にある。
また、症状がある程度進んでいる人や広範囲の薄毛に悩む人に用いられることもある。
軽度な薄毛の人であれば「デュタステリドから治療をスタートさせる」という人もいれば、「フィナステリドを選んでいたが症状の進行に合わせてデュタステリドへ途中から切り替える」という選択も一般的である。(※処方の最終的な判断は医師が行う)
【比較】フィナステリドとデュタステリドの違いとは?

同じ「守り」の薬である2種類を、効果・副作用・費用・承認の4つの観点から比較する。それぞれの薬に対する理解をより深め、自分にあった薬選びの参考にしてほしい。
【フィナステリド vs デュタステリド】効果の比較
フィナステリドは、AGAの原因物質とされるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成に関わる5αリダクターゼⅡ型に作用する薬だ。主に「抜け毛を抑えて進行を遅らせる」目的で用いられ、治療の基本薬として処方されるケースが多い。
一方のデュタステリドは、5αリダクターゼⅠ型・Ⅱ型の両方に作用する点が特徴だ。フィナステリドと同様にDHTの生成を抑える薬だが、作用する範囲がより広く、複数の酵素へアプローチできる薬として位置づけられている。
フィナステリド
5αリダクターゼⅡ型の酵素に対して作用
デュタステリド
5αリダクターゼⅠ型及びⅡ型の酵素に対して作用
つまり、どちらも「5αリダクターゼに働きかけてDHTの生成を抑える」という作用は共通している。
ただし、フィナステリドはⅡ型中心、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方に作用するため、アプローチできる範囲に違いがある、という理解でよいだろう。
【フィナステリド vs デュタステリド】副作用の比較
フィナステリドとデュタステリドで報告されている副作用は、基本的に大きくは変わらず、内容はほぼ共通している。作用する範囲が広い点から「デュタステリドのほうが副作用の発現リスクが高い」と捉えられることもあるが、副作用の出方は体質や体調、併用薬などの影響も受けやすく、個人差が大きい領域だ。
フィナステリド・デュタステリド:
副作用は大きく変わらず内容もほぼ共通
そのため、「フィナステリドなら必ず安全」「デュタステリドは強いから危険」といった単純な図式で判断するのは適切ではないだろう。気になる症状がある場合は自己判断で続けず、医師に相談しながら調整することが重要だ。
なお、副作用についてはAGA薬の副作用について【種類別のリスクと対処法】でも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてほしい。
【フィナステリド vs デュタステリド】費用の比較
フィナステリドとデュタステリドでは、目安として次のような費用感になる。
フィナステリド
月額 5,300円
(年額 55,000円)
デュタステリド
月額 7,200円
(年額 73,000円)
- 上記は薬代のみの目安金額であり、別途診察料や送料が発生する可能性がある。利用するクリニックにより金額は異なる。
- 価格は全て税込。
一般的には、作用できる範囲が広いとされるデュタステリドのほうが、費用はやや高めに設定される傾向がある。ただし近年は、ジェネリック(後発薬)の普及や海外製品の取り扱いなどで、同じ有効成分でも選択肢が増えてきた。その影響もあり、両者の費用差は以前ほど大きくなくなりつつあるだろう。
実際に調査結果を見ても、月々の治療費は「5,000〜10,000円」が48.4%で最も多かった。フィナステリド、デュタステリドのどちらもこの相場感に収まりやすく、極端に高額な治療薬ではないと言えるだろう。
【フィナステリド vs デュタステリド】承認時期の比較
フィナステリドとデュタステリドは、どちらもAGA治療で広く使われる内服薬だ。ただし、国内での承認時期や承認の経緯には違いがある。
フィナステリド
2005年承認
日本で初めて承認されたAGA治療内服薬
デュタステリド
2015年承認
フィナステリドに続いて2番目に承認された内服薬
なおデュタステリドは、もともと2009年に前立腺肥大症治療薬(アボルブ)として国内承認を受けた成分だ。その後、2015年にAGA治療薬として適応追加の承認を取得し、ザガーロとして販売されるようになった。
※出典:グラクソ・スミスクライン株式会社「アボルブカプセル0.5mg」2021年8月改訂(第1版)、グラクソ・スミスクライン株式会社「5α還元酵素1型/2型阻害薬 男性型脱毛症治療薬デュタステリドカプセル」 2021年8月改訂(第1版)
どちらもAGA治療で用いられる薬ではあるが、「どちらを選んでも同じ」というわけではない。症状の進行度や脱毛部位、体質、予算までを踏まえ、医師と相談しながら選ぶのがおすすめである。※最終的な処方の判断は医師が行う
【攻め】発毛を促進するミノキシジルの効果と特徴
AGA治療で「攻め」の役割を目的に用いられる成分はミノキシジルである。毛根の毛乳頭細胞や毛母細胞に働きかけ、その活動を活性化させると考えられている。これにより、頭皮の血流が良くなり、成長因子の産生が高まりAGA症状改善につながることが期待されている成分だ。(※使用には個人差があり、効果には限界がある)
ミノキシジルが配合されたAGA治療薬は、タブレットタイプの内服薬と液体タイプの外用薬の2種類がある。それぞれの特徴や違いについて解説していく。
ミノキシジル内服薬(ミノタブ)の発毛効果とリスク

ミノキシジルの主な働きは血管拡張作用で、元々は高血圧の治療薬として開発された薬の成分としても知られている。内服薬として体内に取り込むことで全身の血流が改善され、頭皮にもしっかりと血液がいきわたるようになる。
毛髪の成長に必要な栄養素や酸素が血液を通して細胞に届けられることで、毛髪サイクルの正常化が期待できるというものだ。(※使用には個人差があり、効果には限界がある)他の治療薬で効果が得られにくかった人や、すでにAGAの進行が広範囲に広がっている人などに処方される傾向にある。
承認が行われていないのはなぜ?
ミノキシジルの内服薬は、国内で承認されていない。安易な気持ちで購入・服薬するのではなく、医師の厳格な管理下で使用することが求められている。
次項で解説するミノキシジルの外用薬はすでに承認されており、市販薬としてドラッグストアでの販売も行われている。
なぜ内服薬の承認が下りないのか、厚生労働省から具体的な理由は公開されていない。日本皮膚科学会の発表したガイドラインを見ると、ミノキシジルの内服薬は「国内の十分な臨床データが不足しているため推奨度は低く(推奨度D)安全性に関するエビデンスも限定的である」と示されている。
※出典:公益社団法人日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
ミノキシジル内服薬は、海外においてAGA治療薬として広く用いられている。しかし日本国内では未承認薬であり、安全性の評価が十分ではない点や副作用のリスクなど服用の検討は慎重に進める必要がある。
不安に感じる部分や副作用など心配な点がある人は、医師に相談してしっかりと説明を受けてほしい。
ミノキシジル外用薬の発毛効果と使われ方

こちらも有効成分はミノキシジルであり、主な働き方や効果は内服薬と共通している。外用薬では、頭皮に直接塗布という形で成分を届けることができるため、作用範囲が限定的である点が特徴。
気になる箇所にピンポイントで使える点や、副作用リスクも局所的である点は大きなメリットだろう。(※副作用の出方には個人差がある)症状が軽度な人や、初期段階からしっかりとAGAに対応していきたい人に用いられる傾向にある。
ミノキシジル外用薬を単体で使われることもあるが、「守り」の内服薬と併用して治療を進めるケースが一般的だ。(※最終的な処方は医師の判断の元で行われる)
【比較】ミノキシジル内服薬と外用薬の違いとは?

同じ「攻め」の薬である2種類を、効果・副作用・費用・承認・入手の5つの観点から比較する。それぞれの薬に対する理解をより深め、自分にあった薬選びの参考にしてほしい。
【ミノキシジル内服薬 vsミノキシジル外用薬】効果の比較
ミノキシジルは、内服薬と外用薬で「作用の届き方」が異なる。
ミノキシジル内服薬
全身の血管に対して作用
ミノキシジル外用薬
塗布した部分に局所的に作用
ミノキシジル内服薬は、内服することで成分が体内を巡り、作用の範囲は全身に及ぶ。そのため、頭皮だけでなく、頭髪とは関係のない部位にも影響が出る可能性があるだろう。
一方で、ミノキシジル外用薬は気になる箇所へ直接塗布でき、狙った部位にピンポイントでアプローチしやすい。頭皮の特定エリアを集中的にケアしたい場合に選ばれやすい選択肢だ。
このように、内服薬は「全身に届く」、外用薬は「塗った部分に届く」という違いを押さえておくと、目的に合った選び方がしやすくなるだろう。
【ミノキシジル内服薬 vsミノキシジル外用薬】副作用の比較
ミノキシジルは内服薬・外用薬ともに有効成分は同じだが、作用の範囲と使用方法が異なるため、起こりやすい副作用の傾向も変わってくる。
ミノキシジル内服薬
むくみ、血圧低下、頻脈、吐き気
ミノキシジル外用薬
かゆみ、発疹、かぶれ、めまい
ミノキシジル内服薬は、体内に取り込むことで全身に作用しやすく、循環器系を中心とした症状が出る可能性がある。反対に、ミノキシジル外用薬は、塗布部位に局所的に作用するため、皮膚刺激によるトラブルが中心になりやすい。
このように、同じ成分でも「内服か外用か」で副作用の出方は大きく異なる点を押さえておきたい。気になる症状が出た場合は自己判断で続けず、医師へ相談することが重要だ。
【ミノキシジル内服薬 vsミノキシジル外用薬】費用の比較
ミノキシジルは、内服薬と外用薬で費用感が異なる。目安は次のとおりだ。
ミノキシジル内服薬
月額 7,400円
(年額 90,000円)
ミノキシジル外用薬
月額 11,000円
(年額 120,000円)
- 上記は薬代のみの目安金額であり、別途診察料や送料が発生する可能性がある。利用するクリニックにより金額は異なる。
- 価格は全て税込み。
どちらも同じミノキシジルだが、内服薬か外用薬かの違いで費用差が出やすい。用途と予算のバランスを踏まえつつ、医師と相談して選ぶのがおすすめだ。
【ミノキシジル内服薬 vsミノキシジル外用薬】承認時期の比較
ミノキシジルは、内服薬と外用薬で国内の位置づけが異なる。承認状況を整理すると、次のとおりだ。
ミノキシジル内服薬
未承認
ミノキシジル外用薬
1999年に承認
もともとミノキシジルは、1979年に高血圧の内服薬「ロテニン」としてアメリカで承認された成分だ。その後、脱毛症治療に関する研究が進んだことで、1988年には発毛を目的とした外用薬として承認を取得している。日本国内では1999年に承認され、医薬品として初期のAGA治療薬として注目された経緯がある。
一方、AGA治療を目的としたミノキシジル内服薬は、厚生労働省の承認が下りていない。そのため、国内製のミノキシジル内服薬は存在せず、流通しているものは海外からの輸入品となる。
【ミノキシジル内服薬 vsミノキシジル外用薬】入手のしやすさの比較
ミノキシジル内服薬
医師の処方が必要
※ドラッグストア等では購入不可
ミノキシジル外用薬
市販品はドラッグストア等で購入可能
※医薬品として使う場合は医師の処方が必要
ミノキシジルの内服薬・外用薬ともに、医薬品として処方を受ける場合は医師の診察と判断が必須だ。AGA治療に対応した医療機関を受診しなければ入手できず、診察結果によっては処方されないケースもある。
またミノキシジル外用薬は、市販品としても広く流通しており、ドラッグストアなどで処方箋なしで購入できる。ただし市販品は、医療機関で扱う医薬品と比べて有効成分の濃度が低い場合があり、効果の出方や使い方にも違いが出やすい点には注意してほしい。
AGA薬の副作用について【種類別のリスクと対処法】
AGAの治療薬は医薬品である以上、副作用のリスクは避けられない。治療を検討するなら、発毛・抜毛抑制といった効果だけに注目するのではなく、副作用も含めて総合的に判断することが重要だろう。
アンケート結果を見ると、副作用を「経験していない」が71.3%、「経験した」が28.7%だった。つまり、副作用は決してゼロではないが、実際には症状が出なかった人のほうが多数派という傾向である。不安を感じるのは自然なことだが、必要以上に恐れないでほしい。
一方で、副作用を経験した人の回答では、「むくみ・動悸」(34.3%)や「めまい・倦怠感」(31.4%)が比較的多く挙がっている。少しでも気になる症状が出た場合は、自己判断で抱え込まず、早めに医師へ相談しよう。
ここからは、AGA治療薬を種類別に整理しながら、代表的な副作用と注意点を解説していく。
【重要】AGA治療薬で報告される主な副作用一覧

以下に、主要なAGA治療薬の主な副作用と注意点をまとめた。
【守りの薬】フィナステリド/デュタステリド
| 主な副作用 | 男性機能低下、肝機能障害、発疹、めまい、倦怠感 躁鬱感 等 |
|---|---|
| 注意点 | 妊娠している可能性のある女性や授乳中の女性の服用はできません |
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 医療用医薬品 情報検索
出典:日本ケミファ株式会社「デュタステリド錠0.5㎎NS」2023年12月改訂(第1版)、武田薬品工業株式会社「フィナステリド錠0.2mg「NIG」」2023年8月改訂(第1版)
【攻めの薬】ミノキシジル(内服薬)
| 主な副作用 | 浮腫み、低血圧、頭痛、めまい、頻脈 等 |
|---|---|
| 注意点 | AGA治療を目的として国内で承認されている同成分の内服薬はありません。本剤は国内で承認されておらず、副作用被害救済制度の対象外です。自由診療となるため、医師の説明と同意のもとで使用されます。 |
【攻めの薬】ミノキシジル(外用薬)
| 主な副作用 | 幹部の発疹、紅斑、かゆみ、接触性皮膚炎 等 |
|---|---|
| 注意点 | 本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことのある人への投与は禁忌 |
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「ミノキシジルローション」医療用医薬品 情報検索
出典:シオノケミカル株式会社「壮年性脱毛症における発毛剤ミノキシジルローション5%「JG」」
ED(勃起不全)・性欲減退の副作用は本当?

守りの薬として紹介したフィナステリドやデュタステリドには、EDや性欲減退といった副作用が報告されている。
これは、服用によりDHTの生成が抑制されることに起因するものだと考えられている。DHTは、性欲や性機能に関係する脳の働きに一部影響を持つホルモンとされており、生成が抑制されることで気分・性欲・性機能に変化が生じる可能性が指摘されている。
副作用の発症率や重さには個人差があるため、症状が出た場合には必ず医師に相談してほしい。
初期脱毛は効果のサイン?【期間と乗り越え方】

AGA治療をはじめると、一時的に抜け毛が増えることがある。これは「初期脱毛」と呼ばれ、ヘアサイクルが正常に戻る過程で起こる一時的な現象だ。(※症状の有無には個人差があります)多くの場合は、症状が出始めてから1~2か月ほどで脱毛量は落ち着くとされている。
調査結果でも、初期脱毛については「少しあった気がする」が44.3%、「なかった」が41.0%、「はっきりあった」が14.8%という回答だった。つまり、初期脱毛は「必ず起きる現象」ではなく、起き方や感じ方に幅があると言えるだろう。
もし不安があるなら、抜け毛の量や生え際の変化を写真などで記録しておくと状況を把握しやすい。仮に抜け毛が増えたとしても焦らず、気になるときは早めに医師へ相談してほしい。
副作用が出た場合の相談先と具体的な対処法
副作用を感じた時に、自己判断で薬の量を減らしたり一時的に服薬を中断するといった対応を取る人がいる。
これは、健康リスクの観点からも避けるべきだ。薬が身体に合わないと感じた時は、速やかに再受診をして医師に相談することが大切。どのような副作用が出たのかを説明し、今後の対応の指示を受けてほしい。
必要に応じて、体質に合わせて薬の量を調整する・別の薬に変えるといった対応が取られることもある。
自分に合ったAGA治療薬はどれ?選び方について
どのAGA治療薬が処方されるかは、診察を経て医師の判断の元で決定する。
それでも、どのような薬があって自分の希望する治療に合っていそうな薬はどれなのかを考えておくことは大切だ。治療薬選びの基本と、進行度や目的に応じた考え方の例を紹介する。※ここで紹介する内容は、医師の診断とは異なる。あくまでも考え方の目安であり、最終的な判断は診察を経て医師が行うものとなる。
失敗しないためのAGA治療薬選びの5つのステップ

治療薬選びは、以下のステップに沿って考えていくことが基本となる。
- 現状把握
- 目標設定
- 予算との兼ね合い
- リスク
- 医師の判断
まずは、自分で鏡を見たり過去の写真と比較したりしながら、毛髪の現状を確認する。そのうえで、医師の診察を受けて今の薄毛の状態を正しく把握するところから始めよう。
そのうえで、治療の目標(どのような状態を目指すか)・予算(生活に影響なく続けていける金額)・リスク(薬の副作用や体質との相性)などを医師と相談しながら検討し、最終的には医師の判断を仰ぐ。
【進行度別】おすすめの治療薬プラン!初期・中期・後期

AGA治療薬は、症状の進行度によって処方の傾向をある程度絞り込むこともできる。
- 初期
-
フィナステリドorデュタステリド
- 中期
-
フィナステリドorデュタステリド+ミノキシジルタブレット
- 後期
-
フィナステリドorデュタステリド+ミノキシジルタブレット+ミノキシジル外用薬
初期段階では進行を抑える「守り」の薬が中心となる。中期・後期と症状が進行するにつれて、「守り」だけでなく「攻め」の薬を併用するケースが一般的だ。
初期・中期・後期の見分け方は?
医師の診断が最も正確とした上で、当てはまる項目が多い人は進行が進んでいる可能性がある。
- 生え際が後退してきた(おでこが広くなった)と感じる
- 頭頂部の地肌が目立つと感じる
- 髪が細くなり、ツヤやハリがなくなった
- 枕に付く抜け毛の量が増えてきた
- 家系に薄毛の人がいる
- ヘアセットがしにくくなったと感じる
- 正面から見た時の髪のボリュームが気になる
※上記はあくまでも傾向をまとめた簡易的なチェックの目安であり、医学的な診断とは異なる。
AGAは進行性の疾患であると考えられており、放っておくと症状が悪化する可能性がある。自分の頭皮の状態や悩みの原因を正しく把握するためにも、まずは医療機関を受診して医師の判断を仰ぐことが大切だ。
【目的別】あなたにおすすめのAGA薬はどれ?

他にも、毛髪に対するニーズから最適な薬を絞り込んでいくという考え方もある。最終的な判断は医師が行うということを前提に、希望や不安に応じた検討のヒントを表にまとめた。
| ニーズ | 向いている傾向のある薬 |
|---|---|
| 副作用が心配な人 | ミノキシジル外用薬、国内製フィナステリドの低用量処方 |
| 継続可能な費用感を考慮したい人 | フィナステリドのジェネリック、ミノキシジルタブレット |
| 現状からの良い変化を希望する人 | デュタステリド+ミノキシジル(内服または外用)の併用 |
| 初期段階で進行を止めたい人 | フィナステリドorデュタステリド |
| 広範囲の薄毛が気になる人 | デュタステリド+ミノキシジル内服薬 |
※ミノキシジル内服薬は、国内で承認されておらず、副作用被害救済制度の対象外。自由診療となるため、医師の説明と同意のもとで使用される。
AGA治療薬の購入方法を比較【市販・クリニック・通販】

AGA治療薬は 市販・クリニック・通販 の3つのルートで入手できる。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分にあった方法を慎重に検討してほしい。
それぞれ解説する。
市販薬(第一類医薬品)のメリット・デメリット
ドラッグストアなどで購入できる市販薬は、手軽さ・使用までのスピード感という点で優れている。しかし、選べる薬が限られる点や本当にその薬でよいのかを自己判断しなければならない点は注意が必要だ。
クリニック処方のメリット・デメリット
医療機関を受診した場合、医師の診断をもとに自分の症状にあった薬を処方してもらえる。副作用のリスクや体質との相性、服用時の注意点についても医師から説明を受けられるため、不安を抱えやすい人にとっては安心材料になりやすいだろう。
一方で、「受診の手間がかかること」をデメリットに感じる人もいる。ただし近年はオンライン診療が広がり、通院の負担は以前より軽くなってきた。
実際の調査でも、オンライン診療の満足度は「満足」60.5%、「非常に満足」22.4%となっており、8割以上がオンライン診療に満足している。オンライン診療は、手軽さと安心感を両立しやすい選択肢だと言えるだろう。
通販購入のメリット・デメリット
海外製の医薬品を、個人輸入という形で処方箋なしで購入するケースもある。気軽に医薬品を入手できる方法ではあるものの、偽薬や健康被害といったリスクが大きいため慎重な判断が求められる。
厚生労働省のホームページや政府広報オンラインなどでも、海外からの医薬品輸入については注意喚起が促されている。
出典:政府広報オンライン「健康被害などリスクにご注意! 海外からの医薬品の個人輸入」 、厚生労働省「医薬品等の個人輸入について」
【AGA治療を始めたい人へ】おすすめのクリニック5院
AGA治療に対応したクリニックは多いが、その中でも”AGA治療を始めたい人”におすすめしたい5院を紹介する。取り扱いのある薬や診察対応時間など、基本的な情報を表を用いて分かりやすくまとめた。(※掲載情報の正確性は各クリニック公式サイトを確認してほしい)
実際に調査でも、クリニック選びで最も重視されたのは「実績・信頼性」(36.1%)で、次いで「オンライン対応」(23.0%)、「費用」(21.3%)が続いた。
そこで本記事では、この3点を比較軸にしておすすめのクリニックをピックアップした。ここから順に、それぞれの特徴と選び方のポイントを解説していく。
累計診療実績は150万件超え:DMMオンラインクリニック

DMMオンラインクリニックとは、幅広い科目の自由診療に対応した診療プラットフォームである。これまでの診療実績は累計150万件以上(※)となっており、経験豊富な医療機関を受診したい人に向いている。
※診療件数は2022年4月〜2025年5月の期間におけるオンライン診療プラットフォーム「DMMオンラインクリニック」を利用したオンライン診療の実績(全診療科目のお薬の発送実績及び診療件数を含む)だ。
| 診療時間 | 24時間 |
|---|---|
| 取り扱いのある治療薬 (医師の診断により処方される可能性がある薬剤の一例です。すべての人が処方されるわけではありません。) | 【内服薬】 フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジル 【外用薬】 ミノキシジル外用薬・カルプロニウム塩化物外用液 【その他】 AGAタブレット・AGAシャンプー |
| 運営元 | 合同会社DMM.com 東京都港区六本木三丁目2番1号住友不動産六本木グランドタワー24階 |
| 公式サイト |
出典:DMMオンラインクリニック「オンライン診療ならDMMオンラインクリニック」
幅広い選択肢が魅力!LED治療にも対応:クリニックフォア

クリニックフォアとは、保険診療をはじめ幅広い診療科目に対応した医療サービスだ。オンライン受診だけでなく、必要に応じて全国にある対面診療型クリニックとの併用もできる点が特徴だ。投薬治療に加え、頭皮ケアデバイスを用いた治療にも対応している。
出典:クリニックフォア「AGA治療薬との併用で効果アップ!医学的に認められた「自宅で出来るLED治療」とは?」
| 診療時間 | 7:00~23:00 |
|---|---|
| 取り扱いのある治療薬 (医師の診断により処方される可能性がある薬剤の一例です。すべての人が処方されるわけではありません。) | 【内服薬】 フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジル 【外用薬】 ミノキシジル外用薬 【その他】 スカルプケアサプリ・LED治療 |
| 運営元 | 医療法人社団エムズ 埼玉県さいたま市大宮区大門町2丁目118番地大宮門街4階 |
| 公式サイト |
出典:クリニックフォアグループ「【内科・アレルギー科・皮膚科】田町 新橋 飯田橋」
続けやすさを重視したい人はココ!:レバクリ

レバクリとは、4つの自由診療科目に対応したオンライン診療サービスである。薬の価格帯や最長24か月分のまとめ購入など、ユーザー目線に立ったサービスが魅力だ。※定期配送は、医師の判断に基づいた対応となる。診察結果によっては利用できない場合もあり。
| 診療時間 | 8:00~26:00 |
|---|---|
| 取り扱いのある治療薬(医師の診断により処方される可能性がある薬剤の一例です。すべての人が処方されるわけではありません。) | 【内服薬】 フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジル 【外用薬】 ミノキシジル外用薬 |
| 運営元 | レバレジーズ株式会社 東京都渋谷区渋谷2-24-12渋谷スクランブルスクエア 24F・25F |
| 公式サイト |
出典:【公式】AGA治療のレバクリ「予防・発毛薬が年額19,800円 オンライン診療なら【レバクリ】」
20〜30代からでも受診しやすい:Oops HAIR(ウープスヘア)

Oops HAIR(ウープスヘア)は、20代〜30代の若年層を主な対象に、AGA治療に加えてED治療やメンタル面のケアなど、複数の自由診療に対応するオンライン診療サービスである。
サイトデザインや薬のパッケージにもこだわりがあり、従来のAGA治療にありがちな重い印象を和らげるスタイリッシュさが特徴だ。初めてでも構えすぎずに利用しやすく、若い世代でも受診のハードルを下げられるだろう。
| 診療時間 | 10:00~21:30 |
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| 取り扱いのある治療薬(医師の診断により処方される可能性がある薬剤の一例です。すべての人が処方されるわけではありません。) | 【内服薬】 フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジル 【外用薬】 ミノキシジル外用薬 |
| 運営元 | 株式会社SQUIZ 東京都渋谷区代々木2丁目16-7 山葉ビル |
| 公式サイト |
出典:Oops(ウープス)「AGAオンライン診療 | Oops HAIR(ウープス ヘア)」
対面ベースのオンライン診療をしたいなら:AGAヘアクリニック
AGAヘアクリニックでは、対面診療をベースとしたAGA治療が受けられる。対面診療を基本としたいが、状況や忙しさに応じて適宜オンライン診療も取り入れたいと考えている人に向いている。
系列のクリニック数は、120拠点以上となっている規模の大きさも特徴だ。
| 診療時間 | 10:00~22:00 |
|---|---|
| 取り扱いのある治療薬(医師の診断により処方される可能性がある薬剤の一例です。すべての人が処方されるわけではありません。) | 【内服薬】 フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジル 【外用薬】 ミノキシジル外用薬・ケトコナゾール含有治療薬 【その他】 サプリメント・シャンプー |
| 運営元 | 医療法人社団則由会 AGAヘアクリニック 東京都千代田区外神田3-12-8住友不動産秋葉原ビル9階 |
| 公式サイト | https://agahairclinic.or.jp/ |
出典:AGAヘアクリニック公式サイト「薄毛・抜け毛治療ならAGAヘアクリニック」
AGA治療薬は「攻め」と「守り」の2つの種類に分けて考える
AGA治療で用いられる薬は、大きく「攻め」と「守り」の2種類に分けて考えることができる。
攻めの治療薬
ミノキシジルは頭皮の血流を改善し、髪の成長環境を整えることで、本来のヘアサイクルを取り戻す効果が期待される薬として処方されることがある。
守りの治療薬
フィナステリドやデュタステリドは、薄毛の原因となるDHTの産生を抑制し、症状の進行を防ぐ目的で使用されるケースが多い。※ただし、効果には個人差があり、必ず医師の診断を受けたうえでの服用が必要
一口にAGAといっても、進行の程度や体質、治療に対する考え方によって、適切な薬の種類は変わってくる。そのためにまずは医療機関を受診し、自分の頭皮の状態や薄毛の進行度を正しく把握することから始めるといいだろう。
よくある質問
この記事の監修者

水野泰孝 医師
グローバルヘルスケアクリニック院長
東京慈恵会医科大学大学院修了、タイ王国マヒドン大学留学(Diploma in Tropical Medicne取得)。
国立国際医療センター厚生労働技官、在ベトナム日本大使館医務官、東京医科大学准教授・同大学病院感染制御部長、 感染症科診療科長などを歴任し2019年より現職。専門は熱帯感染症・性感染症・渡航関連疾患・予防接種など。
所属
グローバルヘルスケアクリニック 院長
略歴
・東京慈恵会医科大学大学院修了
・タイ王国マヒドン大学留学
(Diploma in Tropical Medicne取得)
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