AGA治療はしないほうがいい?効果なし?後悔する人に共通する9つの原因と対処法

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AGA治療はしないほうがいい?効果なし?後悔する人に共通する9つの原因と対処法

AGA治療を始めようか迷っている方や、すでに治療を受けている方の中には、「本当に効果があるのか」「このまま続けて後悔しないだろうか」と不安を抱いている人も少なくないだろう。

確かにAGA治療は、薄毛の進行を抑えたり発毛をサポートしたりするために有効な手段である。

その一方で、治療にはデメリットやリスクも伴うのも事実だ。実際、思っていたほど効果を実感できなかったり、費用負担や副作用に悩まされ、治療を続けるべきか迷ってしまうケースも少なくない。

最近では、個人輸入や通販サイトを利用してAGA治療薬を手軽に購入できるようになった。しかし、自分に合った治療法を選ぶためには、利点だけでなく注意点やデメリットもしっかり理解しておくことが重要である。

水野泰孝医師

水野 泰孝(グローバルヘルスケアクリニック院長・医学博士)

東京慈恵会医科大学大学院修了、タイ王国マヒドン大学留学(Diploma in Tropical Medicne取得)。

国立国際医療センター厚生労働技官、在ベトナム日本大使館医務官、東京医科大学准教授・同大学病院感染制御部長、感染症科診療科長などを歴任し2019年より現職。専門は熱帯感染症・性感染症・渡航関連疾患・予防接種など。

※本記事で紹介するサービス・商品は、監修医師が特定の提供元を推奨・選定したものではありません。医師監修は、一般的な医学情報の確認を目的としています。

※医師監修:後悔しないためにAGA治療の基本を知ろう!後悔しないためにAGAクリニック選びで注意するポイント6つ

※本記事で紹介する利用者データは、2025年12月5日〜9日に実施した「薄毛治療・AGA治療に関するアンケート」(医師からの処方によるAGA治療経験者122名を対象/インターネット調査)の結果に基づいています。

目次

後悔しないためにAGA治療の基本を知ろう!

AGAに関する理解が不十分だと、治療方法を選ぶ段階でつまずいてしまうことがある。後悔しないためにも、まずは基礎的な知識を身につけておくことが重要だ。

AGAは進行する脱毛症!後悔しないためには早めの治療が効果的

AGA(男性型脱毛症)は自然に治ることはなく、放置すれば症状がどんどん進行してしまう疾患である。つまり、何も対策を取らなければ薄毛が悪化する一方であり、早期に治療を開始することが改善への大きなポイントとなる。

AGAの原因は「DHT(ジヒドロテストステロン)」

AGAの主な原因は、体内で生成される男性ホルモンの一種「DHT(ジヒドロテストステロン)」だ。

これは、テストステロンが「5αリダクターゼ」という酵素の働きによって変換されて生まれる物質である。DHTは本来、体毛やひげの発育、さらには男性機能の維持に欠かせない役割を担っている。

ところが、このDHTが毛根にある「アンドロゲン受容体」と結びつくと、毛母細胞の働きが弱まり、毛の成長サイクル(毛周期)が短くなってしまう。その結果、髪が細くなり抜け落ちやすくなるのだ。

さらに治療を行わずに放置すると、毛根の機能が完全に失われ、発毛そのものが困難になる恐れがある。

AGA治療は「6ヶ月以上継続」が基本?

AGA治療は、短期間で効果を実感できる治療ではない。一般的には6ヶ月以上の継続を前提として進めていく必要がある。この認識を持たずに治療を始めてしまうと、「効果がない」「無駄だった」と感じてしまい、後悔につながりやすい。

実際、今回のアンケートでも、治療効果を実感するまでの期間は「3〜4ヶ月」が35.2%、「半年」が30.3%と、3〜6ヶ月かかった人が6割超を占めている。一方で、「1〜2ヶ月以内」と答えた人はごく少数にとどまった。

この結果から見ても、AGA治療は数週間〜数ヶ月で結論を出すのではなく、少なくとも半年程度は続ける前提で判断するのが一般的だといえるだろう。

AGA治療は、薄毛の進行を抑えながら時間をかけて髪の成長環境を整えていく治療である。

 AGA治療は即効性がない理由

AGA治療薬の作用機序とエビデンスに基づいた効果

髪は、成長期(生えて伸びる期間)→退行期(抜ける準備をする期間)→休止期(自然に抜け落ちる期間)という流れを繰り返している。この髪の生え変わりのサイクルを「毛周期」と呼ぶ。

AGA治療を始めても、今生えている髪の毛がすぐに太く長くなるわけではない。治療の影響を受けるのは、あくまで次に生えてくる髪だ。そのため、治療を開始してからしばらくは見た目に大きな変化がみられない。

最初に現れやすい変化は、抜け毛の減少であり、新しい髪が育ち始めるのは毛周期が一巡した後になる。一般的に、変化を感じ始めるまでに3ヶ月前後、見た目の改善を実感できるまでには6〜12ヶ月程度かかるとされている。

6ヶ月未満で「効果がない」と判断すると後悔しやすい理由

治療開始から間もない段階では、毛根はまだ回復途中にあり、その時点で効果を判断するのは早すぎる。特に3ヶ月前後で不安を感じ、焦り始める人は多いが、6ヶ月から1年は経過を見るのが一般的である。

途中で治療を中断すると、元の状態に戻る可能性もある。治療を早期にやめると、効果が現れない恐れがある点を理解しておくことが大切だ。

AGA治療の典型的な経過

AGA治療では、一定の経過パターンが見られることが多い。治療開始から1〜2ヶ月頃には、毛周期の切り替わりに伴って一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」が起こる場合が多い。ここで治療効果がないと思い治療をやめることがないようにしたい。

3ヶ月前後になると、抜け毛の量が減ってきたと感じる人が増えてくる。6ヶ月頃には、髪のハリやコシに変化を感じやすくなり、9〜12ヶ月にかけては目に見えて毛量が増加する。

短期で効果が出ないケースへの考え方と対応

AGA治療は個人差が大きく、年齢や進行度、体質によって効果の現れ方は異なる。そのため、周囲と比較して焦らないことが重要だ。

たとえ6ヶ月が経過して毛量に大きな変化が起こらなくても、薬の種類や用量を調整することで、効果が現れ始める可能性がある。自己判断で治療を中断するのではなく、医師に相談し、治療方針を見直すことが大切だ。※参考:日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」

AGAが進行するとどうなるのか

AGAを放置すると毛根が徐々に萎縮し、最終的には髪が生えなくなる可能性がある。しかし、初期の段階で治療を開始すれば、まだ活動を続けている毛根を守ることができる。

今回の調査でも、薄毛や抜け毛を「5年以上前から気にしていた」人が35.2%、「2〜5年前」が31.1%と、半数以上が「気になり始めてから長期間たって治療を始めた」傾向だった。さらに、AGA治療で後悔したこととして「もっと早く始めていればよかった」が33.6%で最多となっており、先延ばしが後悔につながりやすいことが数字からも読み取れる。

特に次のようなサインを感じたら、早めの治療が重要だ。

・抜け毛の量が増えてきた
・髪が細くなってきた
・ハリやコシがなくなってきた

症状を放置すればするほど薄毛の範囲は広がり、治療に必要な時間や費用が大きくなる。毛根が完全に機能を失った場合には、薬では改善が難しく、植毛といった外科的な治療が必要になることもある。

※出典:公益社団法人日本皮膚科学会「皮膚科Q&A Q6男性型脱毛症ではなぜ薄毛になるのでしょうか?」 

AGAと遺伝の関係

AGAは遺伝的要因が強く、特に「アンドロゲン受容体」や「5αリダクターゼ」の働きが活発な人は発症しやすいとされている。男性は父親からY染色体を、母親からX染色体を受け継ぐ。そのため、母方の祖父が薄毛の場合、X染色体に関連する遺伝子を引き継ぎ、AGAを発症しやすくなる可能性がある。

ただし、AGAは母方だけでなく父方からも影響を受ける。家族に薄毛の人が多い場合は、AGAになるリスクが高いと考えてよいだろう。心配な人は「アンドロゲンレセプター遺伝子解析検査」などの遺伝子検査を受けるのも一つの方法だ。

病院で受けられるほか、検査キットも市販されており、費用は15,000円〜30,000円ほどが相場となっている。

AGA治療の目的

AGA治療は「完治」を目指すものではなく、進行を抑えつつ発毛を促すことが目的である。まずは脱毛の原因となるDHTの生成を抑えることが治療の第一歩だ。

薬を使ったからといってすぐに毛が生えるわけではない。重要なのは、進行を食い止めながら、健康な髪の成長をサポートしていくことにある。

後悔しないために知っておきたいAGAの治療法は「内服薬」と「外用薬」

AGA治療では、内服薬と外用薬が基本となる。どちらにも特徴があるため、それぞれを理解しておくことが大切だ。

代表的なAGA治療薬とその特徴

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特徴作用期待できる効果使用方法副作用
プロペシア
(フィナステリド)
世界初のAGA治療薬5α-還元酵素II型を阻害し、DHT生成を抑制脱毛進行の抑制、発毛促進1日1回経口服用性欲減退、勃起不全、肝機能障害
ザガーロ
(デュタステリド)
プロペシアに次いで承認された治療薬5α-還元酵素I型・II型を阻害より強力な脱毛抑制効果、発毛促進1日1回経口服用性欲減退、勃起不全、肝機能障害
ミノキシジル
(外用)
発毛剤として一般用医薬品でも販売血管拡張作用で毛根への血流を増加発毛促進1日2回頭皮に塗布頭皮のかゆみ、発赤、低血圧
ミノキシジル
(内服)
一般医薬品としては未承認血管拡張作用で全身の血流を増加外用より強力な発毛効果1日1回経口服用低血圧、多毛症、心臓への負担
※ミノキシジルは本来、高血圧治療薬として開発された薬。発毛効果が確認されたことで育毛剤に応用された。ただし、内服薬は日本を含め多くの国で未承認であり、副作用リスクが高いため推奨されていない。

併用療法の有効性

薄毛がある程度進行している場合は、フィナステリドやデュタステリドで進行を抑えつつ、ミノキシジル外用薬で発毛を後押しするといった併用療法が選ばれることも多い。目的が「守る(進行抑制)」と「増やす(発毛促進)」で分かれるため、組み合わせて取り組む設計になりやすいのだ。

医師から処方された治療薬についての調査では、フィナステリドとミノキシジル内服薬を使用した人がそれぞれ59.8%で最多だった。次いでミノキシジル外用薬が30.3%、デュタステリドが13.9%という結果である。こうした割合から見ても、治療の中心は「フィナステリド(またはデュタステリド)+ミノキシジル」の組み合わせになっていると考えられるだろう。

また、内服薬は基本的に毎日服用する必要があり、数日の飲み忘れで直ちに大きな問題が起きるとは限らない。ただし、AGA治療は継続が前提のため、飲み忘れが続くと効果を実感しにくくなる。だからこそ、治療を習慣化する工夫が欠かせないのである。

ミノキシジル単体では不十分な理由

認知度の面では、ミノキシジル(内服・外用)は「内容や作用までよく理解していた」と答えた人が4〜5割と比較的多かった。一方で、フィナステリドやデュタステリドは「治療で初めて知った」がそれぞれ34.4%、48.4%となっており、男性ホルモンに作用する内服薬については、十分に理解しないまま治療を始めている人も少なくない状況だと言えるだろう。

市販のミノキシジル外用薬は手軽に始めやすく、薄毛対策として試す人も多い。しかし、AGAは男性ホルモンの影響が大きい疾患である以上、ミノキシジル単体では十分な改善を見込みにくい。

ミノキシジルは血流を促し、髪が育ちやすい環境を整える働きがある。ただし、薄毛の進行に深く関わるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑える作用はない。つまり、髪を育てる方向には働いても、抜け毛を進める原因そのものを止められないのである。

そのため、AGAの進行を抑える目的では、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬を併用することが重要になる。進行を抑えながら発毛も狙う、という発想が治療では基本になるだろう。

個人輸入薬のリスク

AGA治療において、費用を抑えたいという理由から個人輸入薬を選択する人もいる。しかし、「安いから」という理由だけで個人輸入薬を選ぶと、後悔につながりやすい。

個人輸入薬には、医療機関で処方される正規薬とは明確な違いがあり、その違いを理解しないまま使用すると、治療効果だけでなく安全性の面でも大きなリスクを抱えることになる。

個人輸入薬には品質保証がない

個人輸入薬の問題点は、品質が保証されていないことだ。国内の医療機関で処方されるAGA治療薬は、成分量や製造工程、保管・流通過程まで厳格な基準で管理されている。一方、個人輸入薬は、製造元や成分管理の実態が不明なケースも多く、有効成分が適切な量で含まれているかどうかさえ確認が難しい。

成分量が少なければ効果は現れにくく、逆に過剰に含まれていれば副作用のリスクが高まる。このように、医療機関で処方される薬と同じ名称でも、中身が同じものとは限らない点に注意が必要だ。

偽物・粗悪品が混在している可能性がある

個人輸入薬の市場には、偽物や粗悪品が混在しているケースがある。外箱や錠剤の見た目が正規品と酷似していても、実際には有効成分がほとんど含まれていなかったり、不純物が混入していたりするケースも報告されている。

特にAGA治療は効果の実感までに時間がかかるため、「効いていない理由が薬の品質なのか、治療期間が短いだけなのか」を判断しにくい。

副作用が起きても医師のフォローが受けられない

AGA治療薬には、頻度は低いものの副作用が起こる可能性がある。そのため、本来は医師の管理下で体調や副作用の有無を確認しながら使用することが前提となる。

しかし、個人輸入薬の場合は薬を処方した医師が存在しないため、副作用が起きても、服用量の調整や薬の切り替えなどの相談ができない。結果として、体調不良が起きた際に自己判断で服用を中止したり、不安を抱えたまま使用を続けたりする恐れがある。

個人輸入薬で後悔しやすい典型例

個人輸入薬を使用して後悔する人には共通したパターンがある。たとえば、「効果がまったく出なかった」というケースだ。数ヶ月使用しても変化がなく、後から医療機関を受診した結果、成分量が不十分な薬だった可能性を指摘されることがある。

また、「副作用が強く現れて怖くなった」という例も少なくない。たとえば動悸や倦怠感などの症状が出ても相談先がなく、不安だけが強まってしまう。さらに、「体調不良になって病院へ行ったが、医師に薬を見せたら服用を中止するよう言われた」というケースもある。結局はクリニックで治療をやり直すことになりかねない。

※参考:厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」厚生労働省「偽造医薬品を取り扱う個人輸入代行サイトの推定」、政府広報オンライン「健康被害などリスクにご注意! 海外からの医薬品の個人輸入」

AGA治療の効果を実感できるまでの期間と効果持続のポイント

※画像はイメージ

初期脱毛について

治療を始めると、最初の1〜2ヶ月で「初期脱毛」と呼ばれる抜け毛の増加が見られることがある。これは休止期の毛が抜け落ち、新しい毛が生え始める前兆であり、そこまで心配はいらないだろう。

発毛を実感するまでの目安

薬の効果を「見た目の変化」として実感できるまでには、一般的に6ヶ月〜1年程度かかることが多い。毛周期の影響で、治療を始めてすぐに太く強い毛が生えるわけではなく、時間をかけて少しずつ改善していく流れになるだろう。

ただし、毛根の機能が完全に失われている状態では、薬による効果は期待しにくい。だからこそ、薄毛が気になり始めた段階で早めに治療へ踏み出すことが、後悔を避ける最大のポイントである。

実際のアンケートでも、効果を実感するまでの期間は「3〜4ヶ月」が35.2%、「半年」が30.3%で、3〜6ヶ月かけて変化を感じた人が6割超という結果だった。一方で、「まだ効果を感じていない」と答えた人は7.4%にとどまっている。

効果が出ないケース(AGA以外の脱毛症・進行度・体質)

AGA治療を始めたにもかかわらず、思うような効果を感じられないケースがある。多くの場合、「適応の違い」「進行度」「体質」といった要因が関係しており、これを理解しないまま治療を進めると後悔につながりやすい。

AGA以外の脱毛症にはAGA治療薬が効かない

AGA治療薬は、あくまで男性型脱毛症(AGA)に対して効果が認められている薬である。円形脱毛症やびまん性脱毛症、脂漏性皮膚炎に伴う脱毛など、AGA以外の脱毛症が原因の場合、同じ薬を使用しても効果は期待できない。

「AGAだと思い込んで個人輸入薬で治療を始めた結果、まったく効果が出なかった」というケースは少なくない。まずはクリニックを受診し、医師の診断を受けることが結果として適切な治療につながる。

進行度(ステージ)が進んでいるほど改善には時間がかかる

AGAは進行性の脱毛症であり、進行度が高いほど毛根の機能低下が進んでいる。そのため、初期段階と比べて改善を実感するまでに時間がかかる傾向がある。

進行した状態でも治療によって現状維持や緩やかな改善は期待できるが、短期間で大きな変化を求めると「効いていない」と感じやすい。進行度を踏まえずに結果を急ぐことが、治療に対する不満や後悔につながる。

体質によって薬の効き方には個人差がある

AGA治療薬の効果には、体質による個人差が存在する。同じ薬を同じ期間使用しても、効果の現れ方は人によって異なる。

効き始めが早い人もいれば、効果が緩やかに現れる人もいる。この差を理解せず、他人の体験談と自分の変化を比べると、不安や焦りが生じやすくなる。

効果が出ないと感じた時に自己判断でやめるのは危険

効果を実感できない期間に、自己判断で治療を中断するのは避けるべきだ。治療の途中でやめてしまうと、本来得られるはずだった改善の機会を失うだけでなく、再び症状が進行する可能性もある。

効果が弱いと感じた場合こそ、医師に相談し、診断の見直しや薬の調整を行うことが重要だ。

 効果が出ないことで後悔しやすい典型パターン

後悔につながりやすい典型例が「数ヶ月使って効果がないと感じ、自己判断でやめてしまった結果、数年後には大きく進行した」というパターンだ。後から治療を再開しても、初期段階と同じように改善を期待することは難しく、「あのとき続けていればよかった」と後悔する恐れがある。

AGA治療において効果が現れにくいケースは存在するが、それは治療が無意味というわけではない。原因の見極めや体質の違いなどを踏まえ、医師の管理下で適切な治療を受けることで改善が進む可能性もある。

重要なのは、「効かないから終わり」と考えるのではなく、なぜ効きにくいのかを医師と一緒に確認することだ。

※参考:日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」

AGA治療で後悔した人に共通する9つの原因と対策

まずは、実際にAGA治療を受けている人・過去に治療経験のある人を対象に実施した、当社独自のアンケート結果をもとに、後悔につながった原因とその対策を9つ紹介する。

治療に対する考え方から受診先の選び方、経験者だからこそ気付けるリアルな視点まで 内容は様々だ。いずれも、これからAGA治療を検討していく上でぜひとも押さえておきたい重要なポイントである。

・お金と時間をかけたのに効果が実感できなかった後悔
・副作用がつらくてやめてしまったという後悔
・思ったよりも治療費が高くて続けられなかったという後悔
・もっと早くAGA治療を始めればよかったという後悔
・クリニック選びを失敗したという後悔
・髪が生えてきたからもう大丈夫だと思い、薬をやめたら元に戻ってしまったという後悔
・妊活のタイミングやライフイベントでAGA治療を続けられなかったという後悔
・実は薄毛の原因がAGAではなかったという後悔
・対面診療を選んだけれど通院が大変だったという後悔
・【利用者のリアルな声】実はAGA治療に後悔や大変だったと感じていない人も多い

お金と時間をかけたのに効果が実感できなかった後悔

(40代前半/男性)
月額万単位で、とてもじゃなくて続けられなかった。効果もそこまで劇的ではなかったのもかなり不満点でした。

(20代前半/男性)
元通りの毛が生えてくるというよりは薄めの毛が生えるという感じで、正直あまり満足のいく効果を得ることができなかった。

AGA治療は、続けることで効果が出るとされている一方で、「時間もお金も投資したのに、思ったほど結果が得られなかった」という後悔の声も少なくないのが実情である。

実際のアンケートでは、「ある程度改善した」が46.7%、「小さいが効果を感じた」が27.0%と、あわせて7割以上が何らかの変化を実感している結果になっている。一方で、効果を感じ始めたタイミングは「3〜4ヶ月」が35.2%、「半年」が30.3%と、約65.5%が3〜6ヶ月かけて“徐々に”変化を感じているというデータも出ている。

つまり、多くの人にとってAGA治療の効果は「少しずつ現れてくる」ものであり、「短期間で劇的にフサフサになる」といったイメージを持ってしまうと、実際には改善していても「効果がなかった」と判断してしまいやすいといえるだろう。

AGA治療薬は、定められた用法・用量を守って継続してこそ効果が出やすいものであり、飲み忘れや自己判断での中断が続くと、十分な結果が出にくくなるリスクもある。また、発毛スピードや仕上がりには個人差があり、そもそも「完全に元どおり」になるケースばかりではない点にも注意が必要である。

さらに、治療には数ヶ月から年単位の時間がかかるため、「数ヶ月で劇的に変わるはずだ」と期待しすぎると、途中で焦りや不満、後悔につながりやすい。費用面でも、月に数万円規模の支出が続くことを想定していなければ、「こんなにお金を使ったのに…」という思いが強まりやすいだろう。

こうしたギャップによる後悔を減らすには、治療を始める前に「効果が出るまでの目安期間は3〜6ヶ月程度が一般的」「変化は徐々に現れる人が多い」といった現実的なラインを理解しておくことが重要である。また、トータルでどれくらいの期間・費用がかかりそうかを、信頼できるクリニックであらかじめ確認し、自分の予算と生活ペースに合った治療計画を立てておくべきだろう。

期待値と実際のスピード、費用感を事前にすり合わせておくことで、「思っていたのと違った」という後悔や、途中での挫折をかなり減らせるはずである。

副作用がつらくてやめてしまったという後悔

(30代前半/男性)
治療を始めてから副作用で体調が悪くなり、費用も高く感じて続けるのが難しかったです。もう少し副作用や費用について事前に詳しく知っておきたかったと感じています。

(50代前半/男性)
髪のボリューム感がやや出た感じがする、という非常に微妙な効果しか感じられず、治療薬のピリピリ頭痛も嫌になり約1年半で断念しました。

AGA治療では、多くの人が発毛に期待してスタートする一方で、「体調がつらい」「見合う効果を感じない」といった理由から、副作用をきっかけに途中で断念してしまうケースもある。

調査結果を見ても、「副作用を経験しなかった」と答えた人が71.3%で、「経験した」という28.7%を大きく上回っており、副作用を自覚した人は全体の約3割にとどまる。つまり、副作用は“少数派ではあるが、一定数は存在する”というのが実態である。

実際に副作用が出た人の内訳としては、「むくみ・動悸」を挙げた人が34.3%で最も多く、「めまい・倦怠感」が31.4%と続いている。そのほか、「勃起不全(ED)」や「かゆみ・発疹」など、生活の質に影響しうる症状を挙げる回答も一定数みられた。

さらに、AGA治療でよく話題に上がる「初期脱毛」に関しては、「少しあった気がする」と回答した人が44.3%で最多、「なかった」が41.0%、「はっきりあった」は14.8%という結果になった。多くの人にとっては「なんとなく抜け毛が増えたように感じた」程度であり、強い初期脱毛をはっきり自覚する人は少数派であるものの、初期脱毛そのものはそこまで珍しい症状ではないといえる。

このように、AGA治療薬には体質や服用状況によって副作用が現れるリスクがあり、初期脱毛を含めて「不安に感じる変化」が起こる可能性はゼロではない。ただし、感じ方には大きな個人差があり、まったく問題なく続けられる人もいれば、体調への影響が強く出て治療を続けられなくなる人もいる。

副作用がつらくてやめてしまったという後悔を防ぐには、治療を始める前に、

・副作用を経験するのは全体の約3割程度
・むくみ・動悸やめまい・倦怠感などが代表的
・初期脱毛は4〜5割程度の人が「少しあった」と感じている

といった調査結果をふまえたうえで、自分に起こりうるリスクを冷静に理解しておく必要がある。

万が一、副作用や初期脱毛が気になった場合でも、薬の種類や用量、服用ペースを調整することで改善するケースは多い。自己判断で急に中断するのではなく、必ず医師に症状を伝えたうえで、負担を抑えながら続けられる治療方法を一緒に検討することが重要である。

体への負担と期待する効果のバランスをとりつつ、自分に合った治療スタイルを見つけることが、後悔しないAGA治療につながるだろう。

思ったよりも治療費が高くて続けられなかったという後悔

(40代前半/男性)
月に1万円以上費用がかかって一生薬を服用しないといけないと言われて続けることができなくなったというのがありました。

(40代前半/男性)
毎月数千円を治療費として出費するので、ずっと治療を続けていくのが金銭的に大変だなという思いがあります。

AGA治療は、効果を実感するまでに時間がかかり、基本的には長期での継続が前提となる治療である。そのため、スタート時にはそれほど高く感じなくても、支払いが積み重なるにつれて「想像していたより負担が重い」と感じ、途中で断念してしまうケースも少なくない。

アンケート結果を見ると、治療の月額費用は「5,000〜10,000円」が48.4%で最も多く、「10,000〜15,000円」が23.0%であった。つまり、多くの人は月およそ1万円前後の費用でAGAの治療していることになる。

費用の妥当性については、「まあ妥当だと思う」が57.4%と過半数を占める一方で、「やや高い」が31.1%、「高すぎる」が2.5%という結果であった。全体としては「受け入れられなくはないが安くはない」と感じている人が多く、3人に1人以上は“高め”と受け止めている状況といえるだろう。

さらに、「治療を始める前にもっと知っておきたかったこと」として、「長期でかかる総額」を挙げた人が41.0%にのぼった。月額の数字だけを聞いてなんとなく始めたものの、「1〜2年続けるとどれくらいの金額になるのか」「その総額を本当に払えるのか」といった長期的な見通しが持てていなかったことを後悔する声が多いと考えられる。

AGA治療は美容目的とみなされるため、健康保険が適用されない。診察料や薬代は基本的に全額自己負担であり、通院と服用を続けるほど出費が積み上がっていく仕組みである。内服薬だけでも月1万円前後になるケースが多く、さらにメソセラピーなどの施術を追加すれば、トータルコストはさらに高額になりやすい。

治療は数ヶ月で完了するものではなく、効果維持まで含めれば年単位での継続を求められる。そのため、最初は「このくらいなら払える」と感じていても、ライフイベントや収入の変化、他の支出との兼ね合いによって、途中から「この先もこの額を払い続けるのは厳しい」と感じてしまうことがある。

後悔を減らすために確認すべきこと

・自分のプランだと月いくらぐらいになるのか
・それをどの程度の期間続ける前提なのか
・合計するとどの程度の長期総額になるのか

これらを治療前の段階で具体的に確認しておくことが重要である。

最近は、ジェネリック薬を用いたプランやオンライン診療など、費用を抑えやすい選択肢も増えている。複数のクリニックで料金体系や治療内容を比較し、自分の予算とライフプランに合わせて「無理なく続けられる金額感かどうか」を見極めておくことが、後悔しないAGA治療につながるだろう。

もっと早くAGA治療を始めればよかったという後悔

(30代前半/男性)
治療が怖くてなかなか始められなかったけど、いざ治療が始まったら副作用も少なく安心できたので、もっと早く治療しておけば良かったと後悔した。

(40代後半/男性)
現在は薄毛の進行を食い止めるタイプの飲む育毛剤だけの治療をしているが、もっと若いころから治療していれば治療費を浮かせられたのになと思います。

(20代後半/男性)
薬を飲み始めてから3か月たったころより、頭頂部を中心に透け感がなくなり効果を感じましたが、全盛期の毛量には戻らず、もっと早く始めればよかったと思いました。

AGA治療は早く始めるほど効果を得やすいといわれているが、調査結果でもその傾向が裏付けられている。後悔や大変だった点として挙げられた項目のなかで、最も多かったのは「もっと早く始めればよかった」で33.6%と、他の選択肢を押さえてトップとなった。

また、治療開始時点の進行度を見ると、「初期」が45.9%、「中期」が42.6%で、初期〜中期の段階が88.5%を占めている。さらに、「薄毛が気になり始めた時期」は「5年以上前」が35.2%、「2〜5年前」が31.1%と、半数以上が何年も前から気になっていたのに、本格的な治療は後回しにしていたことがうかがえる。

つまり、多くの人は「薄くなってきたかも」と気づいてから、実際にAGA治療を始めるまでに数年単位の様子見していた期間があり、その結果として「もっと早く動いていればよかった」という後悔につながっているのだろう。

AGAは進行性の脱毛症で、放置すると毛根が徐々に弱り、発毛しにくい状態へと進んでいく。初期〜中期のうちに治療を始めれば、現状維持だけでなく、ある程度の回復も期待しやすいが、進行が進んでからだと「現状維持が精一杯」というケースも増えてしまう。

治療に不安があって一歩を踏み出せなかった人の中には、いざ始めてみると「副作用は思ったより軽かった」「もっと早く相談していればよかった」と感じるケースも少なくない。アンケートで“早く始めればよかった”という後悔が最多だったことは、まさに「先延ばし」が大きな後悔につながりやすいことを示しているといえるだろう。

薄毛の進行が気になり始めた段階で、まずはAGAクリニックで医師に相談してみることが重要である。早めに動くほど、

・回復の可能性が高まりやすい
・必要な治療内容がシンプルで済む可能性がある
・結果的に長期的な費用も抑えやすくなる

といったメリットが期待できる。

「いつか相談しよう」と先延ばしにするのではなく、「少し気になってきたかな」と感じたタイミングで一度診てもらうことが、将来の後悔を減らす近道になるだろう。

クリニック選びを失敗したという後悔

クリニック選びを間違えて後悔している人は少なくない。実際の声を見ても、

(30代後半/男性)
近くに対応する病院が無く、また診察料や薬の値段が高いので通院するのがだんだんと嫌になってしまっています。

(30代後半/男性)
契約が1年か半年の2コースしかなく、半年ではあまり効果が期待できない、効果が出てきた頃に終了してしまうとと言われて、1年のコースを選びました。ある程度の効果は実感することができましたが、契約金額が考えていたものよりかなり高くて、それ以上は契約を断念しました。

(40代後半/男性)
治療費が毎月最低でも1万円はかかり、電車での通院だったため交通費もそれなりにして、金銭的に続かず半年でやめました。

といったように、「費用」と「通いやすさ」が後悔の大きな要因になっていることが分かる。

AGA治療は、数ヶ月〜年単位での通院と継続的な支払いが前提の治療である。そのため、最初のクリニック選びを誤ると、途中で精神的・経済的に負担が大きくなり「続けられない」「やめなければよかった」という後悔につながりやすいのだ。

実際に、クリニック選びで重視されているポイントとしては、「実績・信頼性」を挙げた人が36.1%と最も多く、「オンライン対応の有無」(23.0%)、「費用の負担感」(21.3%)が続いている。さらに、実際に選んだ理由としては、「口コミを見て決めた」が51.6%、「オンライン診療が便利だった」が44.3%、「プラン内容が分かりやすかった」が40.2%、「費用が手頃だった」が37.7%という結果であった。

つまり、多くの人が情報の分かりやすさと支払いのイメージしやすさを重視して選んでいるといえる。

一方で、「信頼できるクリニックの条件」として挙がったのは、「料金の見通しが事前に分かる」(73.0%)、「リスクや副作用をきちんと説明してくれる」(68.9%)、「こちらの話をよく聞いてくれる(傾聴)」(49.2%)などである。料金面とリスク説明が不透明なままだと、たとえ治療効果があっても「本当にこのまま続けて大丈夫なのか」と不安になりやすいということだろう。

AGAクリニックは全国に数多く存在するが、院内の雰囲気やスタッフの対応、治療内容、料金プランの組み方はクリニックごとに大きく異なる。なかには、医師やスタッフの対応が事務的で冷たかったり、説明が十分でなく患者が不安を抱えたまま契約してしまうケースもある。

さらに、料金体系が複雑で分かりにくかったり、高額なプランを強く勧められたりすると、治療そのものよりも「お金の心配」ばかりが頭を占めてしまい、通院がストレスになるだろう。

「口コミ評価が高いから」「有名なクリニックだから」という理由だけで選ぶのも危険である。調査結果からも口コミは参考にされやすいが、自分の生活スタイルや予算、通いやすさ、オンライン診療の有無などと合っていなければ、結局は後悔につながる可能性が高い。

クリニック選びの失敗を避けるためにチェックすべきポイント

・複数のクリニックでカウンセリングを受けて比較する
・料金総額の目安と支払いペース(毎月いくらかかるか)を必ず確認する
・契約期間や途中解約の条件を事前にチェックする
・リスクや副作用について、納得できるまで説明してもらう
・医師・スタッフの対応や相談のしやすさを見極める

といった点を押さえておくことが重要である。とくに、「料金の見通し」と「リスク説明」がしっかりしているかどうかは、多くの利用者が信頼の基準として挙げているポイントであり、クリニック選びのチェック項目として必ず押さえておきたいところだ。

髪が生えてきたからもう大丈夫だと思い、薬をやめたら元に戻ってしまったという後悔

(50代前半/男性)
治療で髪は生えたけど、薬をやめたら元通りになってしまった。費用も高くて、続けるのが大変だった。もっと早く始めれば、こんな後悔はなかったのに。

こうした声は、AGA治療の本質をよく表していると言えるだろう。

AGA治療は、薄毛の進行を抑えながら発毛を促す「コントロールする治療」であり、虫歯のように一度治したら終わりという「完治型」の治療ではない。薬の服用や外用薬の使用を続けることで、効果を維持していくスタイルであるため、自己判断で中断してしまうと、再び薄毛が進行してしまうリスクが高い。

実際に、調査では現在の処方への満足度は高く、「今と同じ薬を選ぶ」と答えた人が71.3%にのぼる。さらに今後の治療意向についても、「このまま続けたい」が40.2%、「様子を見ながら継続したい」が31.1%と、7割以上が前向きな継続意向を示している。多くの人が「続ける価値がある」と感じている一方で、自己判断でやめてしまうことで効果を失ってしまうケースが少なくないのだ。

AGAは、体内のホルモンバランスや遺伝的要因が関わる進行性の脱毛症であり、その中心となるのが「DHT(ジヒドロテストステロン)」と呼ばれる男性ホルモンである。治療中は薬の作用によってDHTの生成が抑えられているが、服用をやめると再びDHTが増え、毛根にダメージを与える。結果として、短期間で抜け毛が増え、「治療前より薄くなった気がする」と感じることさえある。

「髪が増えてきたから、もう薬はいらないだろう」という判断は、一見前向きな決断のように思えても、AGAにおいては努力を水の泡にしてしまう選択になりかねない。とくに、費用負担や通院の手間、副作用への不安などから中断を考える人は多いが、そこで独断でやめてしまうのではなく、まずは医師に相談することが重要である。

例えば、

・薬の種類を変える
・用量を調整して負担を軽くする
・オンライン診療を活用して通院頻度を下げる

といった形で、自分の生活や予算に合った治療ペースに調整することも可能だ。

薬をやめれば元に戻るリスクがある一方で、継続している人の多くは「今の薬をまた選ぶ」と答えている。このデータは、「無理なく続けられる治療プランを医師と一緒に見つけること」が、後悔しないAGA治療のカギであることを示していると言えるだろう。

妊活のタイミングやライフイベントでAGA治療を続けられなかったという後悔

(20代後半/男性)
月27000円で飲み薬3種類と塗り薬1種類使っていたが、結婚を機に家計を見直すこととなり、経済的理由と妊活をすることで副作用が怖いのでやめました。

(40代後半/男性)
月に12,000円かかり、効果は最低3カ月以上使わないとダメでした。しかし経済的に子供にお金がかかり続けれなかったです。

AGA治療は継続することで効果を維持できるが、結婚や妊活、子育てなどのライフイベントによって中断せざるを得ないケースもある。

特に妊活中の男性は、フィナステリドやデュタステリドといったAGA治療薬の副作用を気にするケースが多い。

これらの薬は男性ホルモンに作用するため、性欲減退・勃起機能障害・精液量の減少・射精障害などが報告されており、妊娠の確率に影響する可能性が指摘されている。また、これらの成分は、男の子の胎児の外性器の発達を阻害する恐れがあるともいわれている。

「不安を感じる」「安全を最優先にしたい」という理由から、妊活のタイミングで治療を中止する人も少なくない。

AGA治療は長期的な取り組みが必要だからこそ、ライフイベントや将来設計を見据えた治療計画を立てることが重要だ。

妊活や家計の見直しをきっかけに治療をやめてしまい、後になって「続けていればよかった」と後悔しないためにも、医師と相談しながら副作用や安全性、治療の一時中断などを柔軟に検討することが大切である。

実は薄毛の原因がAGAではなかったという後悔

(50代後半/男性)
月3万円程度かかり、経済的にきつかった。その上、薬の副作用もあり、体調を崩した。改めて内科と皮膚科の先生に受診したら、食生活の改善をして欲しいということになった。

(40代前半/女性)
思い返せば出産後から少なくなっていったのですが、その時は産後の抜け毛かなと思っていて、育児などが忙しく全然治療なんて思えなかった。もっと早くから始めていれば金額ももっと抑えられたのかもと思った。

AGA治療を始めたにもかかわらず、なかなか効果を実感できない場合、そもそも薄毛の原因がAGAではなかったというケースもある。

実際、脱毛の原因にはAGA以外にもさまざまな要因がある。

AGA以外で考えられる脱毛の原因(一部)

・円形脱毛症
・薬剤性脱毛症(抗がん剤治療など)
・脂漏性皮膚炎
・甲状腺機能異常
・感染症
・加齢
・栄養不足
・ストレス

これらの場合、AGA治療薬を使用しても効果が出ないだけでなく、症状を悪化させるリスクもある。こうした誤診や自己判断による後悔を防ぐには、治療を始める前に医師による診断を受けることが重要だ。

もし薬の効果が感じられないときは、そのまま続けるのではなく、医師に相談したうえでセカンドオピニオンを受けるのも有効な方法である。原因を正しく見極め、自分に合った治療法を選ぶことで、無駄な出費や後悔を避けることができるだろう。

AGAかどうかを見極める診断の重要性

AGA(男性型脱毛症)は、生え際や頭頂部が薄くなるといった特徴で知られている。しかし、こうした見た目だけで正確に判断できる脱毛症ではない。脱毛の進行パターンが似ていても、原因がAGA以外であるケースは少なくなく、自己判断による思い込みが治療の遅れにつながることがある。

医師は診断の際、単に頭皮や毛髪の状態を目で確認するだけではない。まず問診により、家族歴の有無や脱毛が始まった時期、進行の仕方などを詳しく確認する。AGAは遺伝的要因が関与することが多いため、血縁者の薄毛の有無は重要な判断材料となる。

そのうえで視診を行い、額の生え際が後退しているか、前頭部や頭頂部の毛髪が細く短くなっていないかといった、AGAに特徴的な変化を確認する。必要に応じて、拡大鏡やダーモスコピーを用いて毛髪の太さや毛穴の状態を詳しく観察し、診断の精度を高めることもある。

また、AGAの進行度を客観的に評価するために分類が用いられる。わが国では緒方分類、欧米ではNorwood分類が知られているが、現在はNorwood分類に高島分類の「頭頂部が薄くなるII vertex」を加えた分類が広く使用されている。こうした分類に基づいて進行度を把握することで、治療方針や期待できる効果の目安を立てやすくなる。

正確な診断が重要なのは、脱毛の原因によって有効な治療法が大きく異なるからだ。AGAでは効果が期待できる治療薬も、他の脱毛症では十分な効果が得られない、あるいは症状を悪化させる可能性がある。治療を始める前に医師による適切な診断を受けることが、無駄な治療や出費を避け、後悔のない治療につなげる方法だ。

誤診による後悔を避ける方法

医師の誤診によって治療の開始が遅れる可能性がある。誤診を防ぐためには、次のポイントを押さえることが大切だ。

最初に必ず医師の診察を受ける

脱毛の原因を自己判断で決めつけることは、最も避けるべき行為だ。インターネット上の情報や見た目の印象だけでは、AGAと他の脱毛症を正確に区別することはできない。医師の診察を受けることで、AGAかどうかの判断に加え、円形脱毛症や皮膚疾患、ホルモン異常、薬剤の影響など、治療方針に影響する要因を包括的に確認できる。

効果が感じにくいときは自己判断でやめない

AGA治療は、一定期間をかけて評価すべき治療であり、短期間で効果が実感できないことは珍しくない。そのため、効果が弱いと感じた段階で自己判断によって治療を中断すると、本来得られるはずだった改善の機会を失う可能性がある。効果が感じにくい場合は、診断が適切か、進行度に合った治療内容か、用量や薬剤が体質に合っているかなど、医師の視点で再確認することが重要である。

セカンドオピニオンを推奨する

診断や治療方針に疑問や不安がある場合、セカンドオピニオンを受けることが重要だ。脱毛治療において、医師の意見が1つに限定される必要はない。別の医師の見解を聞くことで、診断の妥当性や治療の選択肢を比較できる。セカンドオピニオンは決して特別な行為ではなく、治療前・治療中の後悔を防ぐための合理的な手段である。

AGA治療における後悔の多くは、「薬が効かなかったこと」ではなく、「正しい確認をせずに進めてしまったこと」から生じている。診察、相談、再確認というプロセスを踏むことが、結果として時間や費用、精神的負担を最小限に抑えることにつながる。※参考:日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」

対面診療を選んだけれど通院が大変だったという後悔

対面診療を選んだものの、「通院の負担が想像以上だった」と振り返る声は少なくない。

(50代前半/男性)
40代で始めても発毛効果を期待でき、その効果は市販薬を上回るものでした。しかし継続的に費用がかかり、また定期的な通院に面倒を感じてやめてしまいました。

(30代後半/男性)
近くに対応する病院が無く、また診察料や薬の値段が高いので通院するのがだんだんと嫌になってしまっています。

(40代後半/男性)
治療費が毎月最低でも1万円はかかり、電車での通院だったため交通費もそれなりにして、金銭的に続かず半年でやめました。

このように、対面診療は医師へ直接相談できる安心感がある一方で、移動時間・交通費・スケジュール調整といった実務的な負担がつきものだ。地方在住者や多忙な社会人ほど継続が難しくなりやすい点も見逃せない。

一方で、近年はオンライン診療を選ぶ人が過半を占めており、受診方法としてオンラインを利用した人は58.2%と最も多い。利用理由としては、自宅から受診できる(80.3%)、時間や手間を省ける(63.2%)、周囲に知られにくい(39.5%)といったオンライン診療の利便性が突出している。さらに、オンライン診療の満足度も高く、「満足」「非常に満足」を合わせて83%超に達している。

スマートフォンだけで診察から薬の受け取りまで完了するため、通院の負担を極力抑えて治療を継続しやすい。AGA治療では継続が効果の鍵を握るため、気軽に相談しやすく続けやすいオンライン診療は、対面で通院が負担になった人にとって有力な選択肢となるだろう。

オンライン診療のメリット

AGA治療は長期的な継続が前提となるため、治療内容だけでなく、通いやすさや続けやすさも重要な判断材料となる。そうした背景から、近年はオンライン診療を選択する人も増えている。

オンライン診療の大きな特徴は、通院の手間がかからない点だ。自宅からスマートフォンやパソコンを使って診察を受けられるため、仕事や私生活が忙しい人でも治療を継続しやすい。

また、待ち時間や交通費が発生しない分、結果として費用を抑えられるケースも多い。人目を気にせず相談できる点も、AGA治療を始める際の心理的な負担を軽減する要素となっている。

オンライン診療のデメリット

オンライン診療は利便性が高い反面、診察方法に制限がある点も理解しておく必要がある。オンライン診療では、医師が直接頭皮に触れて状態を確認したり、血液検査を行ったりすることができない。そのため、診断や経過確認は、問診や画像情報をもとに行われることになる。

脱毛の原因が複雑な場合や、副作用のリスクを慎重に評価したい場合には、情報が十分に得られないと感じる場合もある。また、診察時間が比較的短くなる傾向があるため、事前に質問を整理しておかないと、不安が残る可能性もある。

オンライン診療が向いている人

AGAの初期段階で、内服薬や外用薬による投薬治療を中心に進めたい人には、オンライン診療が適している。通院の時間を確保しにくい人や、できるだけ費用を抑えながら治療を続けたい人にとっても相性が良い。

また、これまで副作用の問題がなく、同じ治療内容を安定して継続している人にとっても、負担の少ない診療方法といえる。

オンライン診療が向かない人

脱毛の原因がはっきりしておらず、AGA以外の脱毛症の可能性が考えられる場合や、かゆみや炎症などの頭皮トラブルを伴っている場合には、対面診療の方が適している。

また、副作用が出やすい体質の人や、血液検査を含めた医師の直接的な管理を重視したい人も、まずは対面診療で状態を確認する方が安心だろう。対面診療を受けたうえで、状況に応じてオンライン診療へ切り替えることも可能だ。

※参考:内閣府「オンライン診療のメリット・デメリット」

【利用者のリアルな声】実はAGA治療に後悔や大変だったと感じていない人も多い

(30代後半/男性)
一時的に体毛が濃くなったり、顔の浮腫みが気になる時期もありましたが、長期的に見ると髪の毛が増えるのでメリットの方が多いと思います。

(40代後半/男性)
始めの2ヶ月くらいは効果が出なくて焦ったけど月々1万円弱だったのでダラダラ続けていた。 3ヶ月後あたりから効果が出てきた。 料金と相談して根気よく続けるのが大事だと思う。

AGA治療と聞くと、「副作用が心配」「費用がかかる」「継続が大変そう」というネガティブな印象を持つ人が多いのも事実だ。しかし、実際に治療経験のある人の間では、予想以上に前向きな評価も目立つ。

調査結果では、これまでのAGA治療について「満足しており、治療して良かった」と答えた人が最も多い。加えて、「特に後悔や大変だったと感じていない」という回答も一定数あり、治療に対して過度な不安を抱く必要はないことがうかがえる。

処方薬に関しても、「今と同じ薬を選ぶ」と答えた人が7割以上と、継続意向の高さが特徴的である。さらに今後の治療継続についても、「続けたい」「様子を見て続けるか考えたい」と前向きに捉える人が多かった。副作用や費用面の不安を抱えつつも、総合的に「治療して良かった」と評価する利用者が多い。

最近ではオンライン診療の普及により、治療のハードルはさらに下がっている。

(30代前半/男性)
AGA治療に対して面倒くさそうというイメージや大変そうというイメージがありましたが、オンライン完結で思っていた以上に手軽に診察を受けられるので、無理なく治療を続けることができています。費用についても心配でしたが、月々3000円くらいなので特に負担を感じることはなく、効果もある程度感じられているので満足しています。

(40代前半/男性)
オンライン診察を利用したので手間に感じるような事も一切なく、クーポンも貰えたので特に初期費用を抑えられたのは良かったです。

(50代前半/男性)
DMMオンラインクリニックを利用していますが、パソコンの前で医師と交流する事が少し楽しく感じています。

通院の面倒さや人目を気にして治療に踏み切れなかった人でも、オンライン診療であれば自宅から受診できるため負担が小さい。周囲に知られずに続けられる安心感も大きな利点だ。

後悔や不安の声が一定数ある一方で、正しい知識を持ち、自分に合った方法を選べば、AGA治療は前向きに取り組みやすい。多くの利用者が実感しているように、「継続すること」が治療の鍵であることは間違いないだろう。

AGA治療に関する都市伝説を検証

AGA治療については、ネットやSNS上でさまざまな噂や誤解が広まっている。中には根拠のない情報も多く、間違った知識のまま治療を始めてしまうと、後悔につながることもある。ここでは、代表的な「AGA治療の都市伝説」とその実態を解説する。

AGA治療薬を一度飲み始めると一生やめられない?

AGA治療薬は、服用を続けている間のみ効果を発揮する。そのため、やめると再び薄毛が進行する可能性がある。しかし、これは「依存症になる」という意味ではなく、治療を中止すると効果が失われるというだけのこと。正しい理解を持つことが重要だ。

なお、今回のアンケートでは、今後の治療について「このまま続けたい」「様子を見ながら継続したい」と答えた人が合計71.3%だった。ここはAGA治療を「やめられない」と捉えるよりも、続ける価値があると感じている人が多いと見るほうが現実的である。

AGA治療薬は副作用があって危険?

フィナステリドやデュタステリドは、性欲減退や勃起不全などの副作用が起こる可能性がある。ただし、発生するのは一部に限られ、服用を中止・調整することで症状が落ち着くケースも多い。医師の指導のもとで用法・用量を守って取り組めば、必要以上に不安を膨らませる必要はないだろう。

実際の調査でも、治療中に何らかの副作用を自覚した人は28.7%にとどまり、71.3%は「副作用はなかった」と回答している。さらに、副作用の内容として多かったのは「むくみ・動悸」34.3%、「めまい・倦怠感」31.4%などで、医師の判断で用量の調整や中止を行うことで改善が見込まれるものが中心だった。

帽子をかぶるとハゲる?

「帽子を長時間かぶると頭皮が蒸れて薄毛になる」と言われるが、これは誤解だ。

AGAは遺伝や男性ホルモン(DHT)の影響によって起こるもので、帽子自体が直接の原因ではない。ただし、帽子を不衛生なまま使うと、頭皮環境が悪化することがある。清潔な帽子を選び、通気性の良い素材を使うことが大切だ。

マッサージをすると髪が生えてくるの?

頭皮マッサージは血行促進には効果的だが、AGAを直接治すことはできない。毛根の活性化だけではホルモン由来の脱毛を防げない。ただし、他の治療と併用することで、育毛環境を整えるサポートにはなる。

ドライヤーは髪を傷めるから使わない方がいい?

自然乾燥は頭皮に雑菌を繁殖させ、ふけやかゆみの原因になる。むしろ、タオルドライ後にドライヤーでしっかり乾かす方が頭皮には良い。

ただし、高温を長時間あてると髪を痛めるため、温風は弱めで、同じ箇所にあて続けないように注意しよう。

AGAは治らないから治療しても無駄?

「遺伝だから何をしても無駄」と思われがちだが、これは大きな誤解だ。AGAの進行を完全に止めることは難しいものの、治療によって進行を抑えたり、発毛を促すことは可能だ。

また現在は、AGA治療薬だけでなく、メソセラピーや植毛などの選択肢も広がっており、治療法は以前より多様化している。状態や希望に合わせて手段を選べるため、改善を実感する人も増えているといえるだろう。

もちろん「無駄だった」と感じる人がゼロではない。しかし今回の調査では、これまでのAGA治療について「治療して良かった」(とても満足+まあ満足)が7割超だった。さらに、「特に後悔はない」と答えた人も含めると、約9割が肯定的に捉えている結果となっている。これらの数字から見ても、AGA治療は「無駄」と切り捨てるより、適切に続ければ十分に価値を感じやすい治療だといえるだろう。

シャンプーを変えればAGAが治る?

育毛シャンプーは頭皮環境を整えるサポートにはなるが、AGAそのものを治すことはできない

AGAはホルモンや遺伝の影響によるため、シャンプーだけで発毛効果を得るのは不可能だ。ただし、清潔な頭皮環境を維持することで、他の治療効果を高めることはできる。

正しい知識を持つことが、後悔しないためのAGA治療の第一歩だ。ネット上の噂や口コミに惑わされず、医師やクリニックに相談しながら、自分に合った治療を選ぶことが最も大切である。

後悔しないためにAGAクリニック選びで注意するポイント6つ

受診先選びは、治療の納得感や満足度を高めるための重要なカギを握る。

どこで受診してもあまり変わらないのではないか、という気持ちは捨て、似たようなサービス内容であっても、しっかりと比較して検討を進めることが大切だ。

クリニック選びにあたって確認しておきたい5つの観点を紹介する。公式サイトでの情報収集や、事前相談(カウンセリング)を受ける際には、ぜひ参考にしてみてほしい。

料金形態が分かりやすい

AGA治療は健康保険の対象外となる自由診療であり、治療費は基本的に全額自己負担である。だからこそ、患者側が費用に納得したうえで治療を進めることが重要で、医療機関には事前に分かりやすく料金を説明する姿勢が求められるだろう。

料金の内訳は、診察料(初診・再診)や薬代に加え、施術代・検査料・送料・システム利用料などが発生するケースがある。これらがパッケージ料金に含まれている場合もあれば、項目ごとに別途請求となることもあり、制度や価格設定はクリニックによって差が大きい。

また、複数月分のまとめ買いプランや定期コースの有無、途中解約が可能かどうかも、あらかじめ確認しておくと安心だ。後から「想定外の追加費用が出た」「初月と2ヶ月目以降で金額が大きく違った」といったトラブルを避けるためにも、料金体系が明瞭で、受診時やカウンセリングで丁寧に説明してくれる医療機関を選ぶ意識が欠かせない。

実際にAGA治療を始めた人を対象としたアンケートでも、クリニック選びで「定額コスト」「総額」「費用対効果(コスパ)」など費用面を重視したという声が全体の41%以上を占めていた。さらに、クリニックを選んだ理由として「費用が手頃だった」「定額コスト・総額が分かりやすかった」などの費用関連を挙げた人も合計で4割超にのぼっている。

加えて、「信頼できるクリニックの条件」として、73.0%が「料金体系が分かりやすく、総額の見通しが立てやすいこと」を挙げている。料金の透明性は、安心して治療を続けるための土台になる要素だと言えるだろう。

メリットだけでなくリスクや注意点も正しく説明しているか

治療のリスクや注意点まで正確に説明してくれるクリニックは、患者との信頼関係を重視している医療機関だと言えるだろう。AGA治療は医療行為であり、効果には個人差がある。加えて、服薬や施術には副作用などのリスクが伴うため、良い面だけを切り取って説明するのは本来望ましくない。

こうした現実的で、ときにネガティブに感じる情報も含めて、包み隠さず伝えてくれる医療機関は、患者の不安に寄り添いながら誠実に向き合っている可能性が高い。納得感のある治療につなげるためにも、事前説明の姿勢は重要な判断材料になるだろう。

一方で、メリットばかりを強調し、「必ず髪が生える」「すぐに効果を実感できる」と断言するようなクリニックには注意が必要だ。治療を始める前に、自分が受ける内容や想定されるリスクを理解し、疑問点を解消したうえでスタートすることが大切である。

実際の調査でも、「信頼できるクリニックの条件」として「治療のメリットだけでなく、副作用やリスクも丁寧に説明してくれる」と答えた人は68.9%にのぼり、料金に次いで多い結果となっている。

説明の丁寧さと誠実さは、良い医療機関を見極めるうえで外せない基準だと言えるだろう。

無理なく治療を続けられる環境

AGA治療は、中長期的に継続する必要があるケースが多い。そのため、治療計画の継続性についても事前に検討しておくことが望ましい。

たとえば、治療費が高額すぎる場合には、経済的な負担感から途中で継続が難しくなるおそれがある。月々の支払い総額を正しく把握し、現実的に支払い可能なプランかどうかを見極める必要があるだろう。

また、通院のしやすさも大きなポイントだ。職場や自宅からのアクセスが悪く、毎回の受診に手間と時間がかかると、次第に受診の足が遠のいてしまうだろう。

生活圏内に通いやすいクリニックがあるのが理想的ではあるが、それが叶わない場合にはオンライン診療という選択肢もある。

実際、AGA治療を受けている人を対象に行ったアンケートでは、通院距離や移動時間の短縮を目的にオンラインクリニックを選ぶという声も多く聞かれた。料金・距離・通いやすさなど、自分のライフスタイルに合った環境で治療を続けられるかどうか考え、現実的な視点で無理のない選択をしてほしい。

複数の選択肢の中から治療方法の提案が受けられるか

AGA治療には、内服薬・外用薬・メソセラピー・植毛(自毛・人工毛)など複数の治療法がある。同じ有効成分の薬でも、先発薬・後発薬(ジェネリック医薬品)・国内製・海外製など選択肢は様々だ。

どの治療方法が向いているかについては、医師の診察を通じて判断されるのが基本である。

しかし、医師が一方的に「この治療だけ」と決めるのではなく、それぞれのメリット・デメリットの説明を受けたうえで、複数の選択肢の中から患者自身が納得して治療方法を選べることが望ましい。

限られた方法しか取り扱っていないクリニックでは、最適なアプローチの提案が受けられない可能性もあるだろう。幅広い治療法の選択肢を提示できるかどうかは、クリニック選びにおいて重視したいポイントの一つだと言える。

コミュニケーションが取りやすい

AGA治療は自由診療であっても医療行為である以上、医師やスタッフと円滑にコミュニケーションが取れるクリニックを選ぶことが重要だ。対面診療・オンライン診療のどちらであっても、不安や疑問を抱えたまま治療を始めたり、惰性で続けたりする状況は望ましくないだろう。

たとえば、診察数をこなすことを優先して早く話を切り上げようとしたり、こちらの話を十分に聞かず事務的に対応したりする姿勢は、良好なコミュニケーション環境とは言いにくい。反対に、気になる点を気軽に質問できる、じっくり話を聞いてもらえると感じるなら、治療を前向きに検討しやすくなる。信頼関係を築けるクリニックを選ぶことが、納得感のある治療につながっていくはずだ。

実際、「信頼できるクリニック」の条件としては、「医師やスタッフが話をよく聞いてくれ、質問しやすい雰囲気がある」49.2%が最も多かった。続いて、「効果に個人差があることを正直に説明してくれる」37.7%、「治療法やプランの選択肢が複数あり、一緒に考えてくれる」37.7%など、“コミュニケーション”と“選択肢の提示”に関する項目が多く挙がっている。

医師の経験・診療実績

AGA治療の満足度や結果は、使用する薬だけで決まるものではない。担当医の経験や症例数、診療スタイルによって、治療の進め方や提案内容は大きく変わるだろう。知名度の高いクリニックでも、診療の中身まで一律とは限らない。「有名だから安心」「安いから大丈夫」といった基準だけで選ぶと、説明不足やミスマッチが起こりやすく、後悔につながりやすいのである。

AGA治療では医師の診断が結果を左右する

AGA治療において重要なのは、単に薬を処方することではなく、脱毛の原因や進行度、体質を正確に見極める診断力だ。AGAと一口に言っても、進行スピードや反応の出方は人によって異なるため、画一的な治療では十分な効果が得られないことがある。経験の浅い医師やマニュアル通りの診療では、こうした違いを見落としやすい。

医師の経験・症例数が重要とされる理由

症例数を多く診てきた医師ほど、さまざまな進行パターンや反応の違いを把握している。そのため、「効果が現れにくいケース」「調整が必要なケース」を早い段階で見極め、治療内容を柔軟に調整できる。不適切な治療によって効果が現れず、費用を無駄にするリスクも低い。

医師の実績を確認する際のポイント

医師の経験や実績は、事前に確認できる。クリニックのWebサイトにAGA治療の診療歴や症例数の記載があるか、初診時に進行度や治療方針について具体的な説明があるか、定期的な経過確認や調整の提案があるかといった点は、医師選びの判断材料となる。

後悔しやすい典型パターン

後悔しやすいのは、「費用が安いから」「知名度が高いから」という理由だけで選び、十分な診察や説明を受けないまま治療を始めてしまうケースだ。

結果として効果が現れず、別の医師に相談した際に治療方針を一から見直すことになり、「最初からきちんと医師を選べばよかった」と後悔する恐れがある。

経験豊富な医師を選ぶことが安心感につながる

AGA治療は短期間で完結するものではなく、医師との継続的な関係が前提となる。経験豊富で症例実績のある医師のもとで治療を受けることは、結果だけでなく精神的な安心感にもつながる。後悔しないためには、価格や知名度だけでなく、「誰が診るのか」という視点を持つことが重要だ。

アフターケアやフォロー体制が充実しているか

AGA治療は継続的な治療が必要となるケースが多いため、治療を始めた後も医師や専門スタッフがしっかりフォローしてくれるかどうかが重要なポイントとなる。

治療後の感じ方や薬の副作用は個人差が大きく、個々の状況に応じて治療内容を見直すことも必要となる。そのため、定期的な診察や検査を通じて状態を把握し、薬の種類や用量・施術内容の調整が柔軟に行われる体制が望ましい。

また、治療中に生じる不安や疑問に対して、気軽に相談できる窓口があるかも確認しておきたい。電話やメール・オンラインチャットなど、複数の相談手段が用意されていれば、いざという時も安心だ。

副作用や体調の変化が起こった際の対応についても、初診時や事前相談のタイミングで説明があるかどうかを確認しておこう。万が一に備えた対応方針が明確な医療機関を選ぶことは、自身を守ることにもつながるだろう。

治療を開始した後に万が一有害事象や健康被害が生じた場合に、一般的な診療を受けられる医療機関であれば受診することも可能と思われ、必要に応じて専門の医師に紹介していただけるかもしれない。

AGA治療で後悔しないために知っておきたいおすすめのクリニック5選

※画像はイメージです

AGA治療はクリニックごとに特徴が大きく異なるため、信頼性・料金・続けやすさを見極めて選ぶことが重要である。

アンケートでも、クリニック選びで重視したポイントとして「実績・信頼性」36.1%、「オンライン対応」23.0%、「費用」21.3%が上位に挙がった。加えて、オンライン診療は自宅から受診できる利便性が評価され、治療スタイルとして選ぶ人が増えている傾向がある。

また、薄毛が気になり始めた時期は20〜30代が多いという結果もあり、若い世代ほど「手軽に始められる治療」を求めやすい。

こうしたニーズを踏まえ、ここではオンライン診療にも対応し、利用しやすいクリニック5院を紹介する。本記事で紹介する5院は、オンライン診療の利用しやすさ・料金の分かりやすさ・診療実績を基準にピックアップしている。

スクロールできます
クリニック名診療方式特徴AGA治療の対象主な治療薬・治療内容

DMM
オンライン
クリニック
オンライン診療初期費用を抑えやすい
定期配送で継続しやすい
男性AGA
女性AGA
フィナステリド
デュタステリド
ミノキシジル内服薬
ミノキシジル外用薬
カルプロニウム塩化物外用液AGAタブレット
AGAシャンプー

クリニック
フォア
オンライン
+対面併用可
治療選択肢が多い
内容により費用幅あり
男性AGA
女性AGA
フィナステリド
デュタステリド
ミノキシジル内服薬
ミノキシジル外用薬
LED照射(補助的治療)

レバクリ
オンライン診療まとめ買い・長期プラン
月額負担を抑えやすい
男性AGAフィナステリド
デュタステリド
ミノキシジルタブレット
ミノキシジルローション

Oops HAIR
オンライン診療プラン数がシンプル
若年層でも始めやすい価格設計
男性AGA
女性AGA
フィナステリド
デュタステリド
ミノキシジル内服薬

AGA
ヘアクリニック
対面診療中心
+オンライン対応
検査・フォローを含む
費用は中〜高水準
男性AGA
女性AGA
フィナステリド
デュタステリド
ミノキシジルタブレット
ミノキシジルリキッド
ケトコナゾール含有治療薬
血液検査

診療実績150万件以上のDMMオンラインクリニック

※東京と大阪のエリアにおいて8:00~20:00で対応しています。エリアごとに当日便の利用金額が異なります。

DMMオンラインクリニックは、総合エンターテインメント企業であるDMM.comが運営するオンライン診療プラットフォームだ。診療業務は、国内に2つの実店舗クリニックを展開している医療法人社団DMHが担っている。

オンライン診療に特化したサービスを提供している点が特徴だ。

DMMオンラインクリニックでは、スマホやパソコンから医師の診察を受けられる「おうちAGA」という治療スタイルを導入。通院の手間なく、医師との対話や処方・薬の配送までをワンストップで完結できる。

これまでに累計150万件以上のオンライン診療の実績(※)があり、AGAをはじめとしたさまざまな自由診療に対応してきた経験が蓄積されている。

診療実績の豊富さは、治療方針の精度や患者対応のスムーズさにもつながっていると言えるだろう。

※診療件数は2022年4月〜2025年5月の期間におけるDMMオンラインクリニックを利用したオンライン診療の実績(薬の発送実績を含む。)※出典:DMMオンラインクリニック「オンライン診療ならDMMオンラインクリニック」 

・幅広い科目の自由診療に対応
・国際規格に基づく情報セキュリティマネジメント認証を取得
・診療実績は累計150万件以上

AGA治療の種類男性AGA・女性AGA ※自由診療(内服薬・外用薬・サプリメント・シャンプー)
取り扱いのある薬フィナステリド
デュタステリド
ミノキシジル内服薬
AGAタブレット
ミノキシジル外用薬
カルプロニウム塩化物外用液
AGAシャンプー
対応時間24時間
運営元合同会社DMM.com
東京都港区六本木三丁目2番1号住友不動産六本木グランドタワー24階
公式サイトhttps://clinic.dmm.com/menu/aga-male/

※診療件数は2022年4月〜2024年10月の期間におけるDMMオンラインクリニックを利用したオンライン診療の実績(薬の発送実績を含む。)
※出典:DMMオンラインクリニック「オンライン診療ならDMMオンラインクリニック」 

幅広い選択肢の中から治療方法を検討できるクリニックフォア

※画像はイメージ ※診療時間は、土日祝日をはじめ日によって異なる場合がございます ※診察や決済時間により異なる

クリニックフォアは、オンライン診療を中心に保険診療・自由診療の両方に対応している医療グループだ。AGA治療は自由診療扱いとなるが、必要に応じて全国13か所に展開されている対面型のクリニックとの併用も可能である。

クリニックフォアのAGA治療の特徴は、投薬治療やサプリメントの処方だけでなく、LED照射を活用した頭皮ケアにも対応している点が挙げられる。(※取り扱いデバイスは医療機器ではありません。)

LED治療とは、特定波長の光(LED)を頭皮に照射して 毛包周辺の血行促進や細胞活性化を促し、育毛をサポートするという補助的な施術だ。(※効果には個人差があります)

日本皮膚科学会のガイドラインでは、「LED治療(低出力レーザー治療/LLLT)は 行うことを考慮してよい(C1)」と評価されている。
※出典:公益社団法人日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」

・自由診療と保険診療どちらの診察にも対応
・公式LINEによる相談サービスあり
・頭髪、頭皮のケアデバイスの取り扱い

AGA治療の種類男性AGA・女性AGA
取り扱いのある薬フィナステリド
デュタステリド
ミノキシジル内服薬
ミノキシジル外用薬
対応時間7:00~23:30
運営元医療法人社団エムズ
埼玉県さいたま市大宮区大門町2丁目118番地大宮門街4階
公式サイトhttps://www.clinicfor.life/

※自由診療(内服薬・外用薬・LED治療・サプリメント)
出典:オンライン保険診療 |クリニックフォア「AGA」オンライン保険診療 |クリニックフォア「当院について ABOUT US」

中長期的に無理なく続けていける制度があるレバクリ

レバクリは、人材・医療・IT分野など幅広い事業を展開しているレバレジーズ株式会社が運営するオンライン診療プラットフォームだ。実際の診療は、医療法人社団リフィルパートナーズが運営するリフィルクリニックが担っており、在籍医師による丁寧な診療をオンライン上で受けられる体制が整っている。

レバクリのAGA治療の特徴は、豊富なプラン展開と中長期的に続けやすい制度にある。

治療内容や目的に応じた複数のプランが用意されているため、自分の状態や希望に合わせた選択がしやすい。(※最終的な判断は医師が行います。)

また、まとめ買いプランでは最長24か月分に対応しており、買い忘れを防ぐのはもちろん月々の費用負担の違いにもつながるだろう。(※プランの詳細や価格に関する情報は公式サイトでご確認ください。)

・最長24カ月ごとの定期配送に対応※
・2023年6月よりサービス開始

AGA治療の種類男性AGA ※自由診療(内服薬、外用薬)
取り扱いのある薬フィナステリド
デュタステリド
ミノキシジルタブレット
ミノキシジルローション
対応時間24時間
運営元レバレジーズ株式会社
東京都渋谷区渋谷2-24-12渋谷スクランブルスクエア 24F・25F
公式サイトhttps://levcli.jp/

※定期配送は、医師の判断に基づいた対応となります。利用できない場合もあります。※出典:レバクリ「オンライン診療なら【レバクリ】」【公式】AGA治療のレバクリ「男性AGA]

親しみやすいブランドデザインならOops HAIR

Oops HAIR(ウープスヘア)とは、株式会社SQUIZが提供するオンライン診療「Oops」のコンテンツのひとつで、AGA治療に特化したサイトだ。実際の診療は、医療法人社団TMC東京メモリアルクリニックが担っている。

ユーザー層の約75%は20代~30代と若年層が中心で、薬のパッケージも若者に配慮した視認性や利便性を追求したデザインになっている。

AGAは一般的に30代後半から50代のミドル世代の問題であるという印象が強く、若い世代は「相談しにくい」「悩んでいるのは自分だけかもしれない」と思い込んでいることが多い。

しかし実際には、20代から30代でAGAに気づく人が多い。気になったタイミングで医師の診察を受けることが望ましい。Oops HAIRでは、そんな若者世代でも心のハードルを下げ受診に踏み切れるような環境作りを行っている。

・ユーザーは20代〜30代の割合が多い
・選択肢が少なくプランを比較しやすい構成
・LINEから診療予約可

AGA治療の種類男性AGA、女性AGA 
取り扱いのある薬フィナステリド
デュタステリド
ミノキシジル内服薬
対応時間10:00~21:30
運営元株式会社SQUIZ
東京都渋谷区代々木2丁目16-7 山葉ビル 7階
公式サイトhttps://oops-jp.com/hair/

※自由診療(内服薬、外用薬)
出典:Oops(ウープス)「AGAオンライン診療 | Oops HAIR(ウープス ヘア)」 、出典:Oops(ウープス)「女性AGA」 

対面診療をベースに治療を進めたいならAGAヘアクリニック

AGAヘアクリニックでは、対面診療を中心に行いながらも、専用アプリケーションを通したオンライン診療にも対応している。

系列のクリニックやメディカルサロンの数は100か所以上展開されていて、郊外に住んでいる人でも生活圏内で通いやすい環境が整っているのが特徴である。
※出典:AGAヘアクリニック「クリニック一覧」 

対面診療を通じて、医師による触診や頭皮トラブルチェック・血圧測定・血液検査など患者の健康状態の確認や検査が可能。副作用の症状や程度を判断し、必要に応じて薬の変更・調整・休薬等に医師が素早く対応できる仕組みが整っている。

専用アプリでは、診療予約やカウンセリング相談の他、頭髪写真の閲覧も可。いつでも治療の経過を確認できる機能が搭載されている。(※個人の使用感には差があります。)

・毛髪診断士やメンタルケア心理士の資格を有したカウンセラーが多数在籍
・対面診療とオンライン診療を選んで受診可能
・全国126か所にクリニック、メディカルサロンを展開

AGA治療の種類男性AGA、女性AGA 
取り扱いのある薬フィナステリド
デュタステリド
ミノキシジルタブレット
ミノキシジルリキッド
ケトコナゾール含有治療薬
対応時間10:00~22:00
運営元医療法人社団則由会 AGAヘアクリニック
東京都千代田区外神田3-12-8住友不動産秋葉原ビル9階
公式サイトhttps://agahairclinic.or.jp

※自由診療(内服薬、外用薬、サプリメント、シャンプー、血液検査)
出典:AGAヘアクリニック「治療費用・料金」 

AGAに対して正しい知識を持って丁寧に受診先選びをしよう

当記事では「AGA治療で起こりやすい9つの後悔とその対策」をテーマに、これから治療を検討している人が知っておきたい様々な情報を解説した。実際AGA治療を受けた人の中には「効果がない」「後悔した」と感じた人も一定数いる。

これは、体質的な問題で思うように治療効果が得られなかった場合もあるが、治療に過度な期待を寄せたケースや、何らかの理由で治療を途中で断念したことが原因となったケースもある。

それぞれの原因に対する対処法を予め知っておくことで、より納得感を持って治療をスタートさせることができるだろう。

一口にAGA治療と言っても、治療方法・受診先は複数存在する。記事内で紹介したポイントを踏まえて、丁寧に自分にあった方法を検討してほしい。

AGA治療に関するよくある質問

効果がなかったら返金してもらえますか?

自由診療では治療の効果に個人差があるため、返金の有無や条件は医療機関によって異なる。

思ったような効果が得られなかったことを理由に返金を求めることは難しいのが現状だ。AGA治療をはじめとした自由診療では、「治療を受ける=医療機関とサービス契約を結ぶ」という形となる。

この契約は、治療の効果に個人差があることを前提としており、治療前に医師の説明に同意し、同意書に署名したうえで開始される。

思うような結果が出なかった場合でも、基本的には返金等の対応がないのが一般的だ。ただし、一部のクリニックでは「返金保証制度」を導入していることがある。

これは、所定の条件を満たし、なおかつ医師が効果が見られないと判断した場合に、治療費の一部または全額が返金されるというものだ。

また、治療中に副作用が生じた場合や、医師の判断で治療の継続が困難とされた場合に、返金や費用調整が行われるケースもある。

いずれの場合も、所定の条件や医師の判断など詳細は各クリニックによって異なる。契約前には、万が一に備えて返金に関する規定を事前に把握しておくことが重要だ。

自分にどの治療法が合っているのかわかりません。

どの方法で治療を始めるかは、原則として医師の診断によって決まる。

医療機関側は、患者さん一人ひとりの頭皮の状態や症状・生活習慣などを総合的に判断して、最も効果的と考えられる治療プランを提案するのが基本となる。

ただし、クリニックによって取り扱う治療法は異なる。記事内でも紹介したように、一口にAGA治療といっても内服薬や外用薬・メソセラピー・植毛などさまざまな方法がある。

気になる治療法がある場合には、それに対応したクリニックを選ぶのも賢い方法だ。

また、現在抱えているお悩みの原因や、自分が求める改善のイメージによっても適切な治療法は変わってくるだろう。医師の診察を受ける際には、自分の症状や気持ちを正確かつ正直に伝えることが重要だ。

正しいコミュニケーションを通して、より自分に合った治療計画を立ててほしい。

薬をたくさん服用すれば効果が出やすいですか?

AGA治療において、薬の服用量をむやみに増やせば効果が高まるということはない。

治療は、医師から指示された用法・用量に基づいて服用するのが基本である。用量を守らず自己判断で薬を多く服用することは、健康被害や副作用のリスクが高まるため非常に危険だ。

複数の薬剤を併用することについては、フィナステリドやミノキシジルの内服薬・外用薬などの組み合わせで治療効果を早く実感できる場合もあるだろう。

しかし、これも薄毛の原因や症状の程度・体質によって異なるため、一概に「種類が多いほど良い」とは言い切れない。薬の種類が増えれば、髪の成長や頭皮環境に対してのアプローチも多角的になる。

一方で、薬の増加に伴い治療費も高額になるため、経済面の負担が大きくなることも考慮する必要がある。

医師と相談しながら自分の症状や体調・ライフスタイルに合った治療プランを選ぶことを心がけてほしい。※効果の感じ方には個人差があり、治療内容や体質によって異なります。医師と十分に相談してください。

記事監修|水野泰孝 医師
グローバルヘルスケアクリニック院長・医学博士

本記事は、AGA(男性型脱毛症)に関する一般的な情報について、医学的な誤解が生じないよう表現の正確性や注意点の記載を中心に監修を受けています。

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※本記事で紹介するサービス・商品は、監修医師が特定の提供元を推奨・選定したものではありません。医師監修は、一般的な医学情報の確認を目的としています。

この記事を書いた人

『日本メディカルスキルアップ』は、2009年から、開業医・勤務医・研修医の先生方を対象に、明日の診療にすぐ役立つセミナー(講習会・研修会)を対面およびオンラインで企画・運営してきました。本メディアでは、その経験をいかし、近年注目を集める「オンライン診療」、とくにAGA(男性型脱毛症)治療のオンライン診療に関する最新情報から基礎知識、クリニック選びのポイントまでを、わかりやすくお届けしています。

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